赤字の米ネバダ州、予算カットで低所得者向け大人用おむつ支給にも影響か。

2010/02/15 14:08 Written by Narinari.com編集部

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オバマ政権が掲げる公約の目玉のひとつに、「医療保険改革」があります。なぜ目玉というほど熱い論争が繰り広げられているのかというと、米国は先進国でありながらその国民の多くが高額の民間医療保険に加入できていないという現状があり、さらに連邦政府および各州政府の共同運営でまかなわれているメディケア(高齢者および障害者向け)と、メディケイド(一定の基準を満たした低所得者向け)という2つの保険システムも、その質の低さから多くの批判を浴び続けているからです。

そのメディケイドがいま、ネバダ州でさらなる批判を集めそうな気配を見せています。同州が8.81億ドル(日本円にして約793億円)の財政赤字を抱える中、同保険の予算もカットせざるを得ないとして、今まで保険でカバーしてきた医薬品や備品も数に上限を定めたり、支給自体を停止するなどの状態に追い込まれているためです。

同州が発表した新たな予算案によると、個人に支給される数に上限が課される可能性がある備品には、大人用おむつも含まれます。使い捨てとはいえ安くはないアイテムなので、支給数が制限されれば保険加入者には大きな負担。また、ホームヘルパーなどに対しても、医療用グローブの自己負担を求める計画で、介護の側にもしわ寄せが来ることは間違いありません。

オバマ政府が早急に保険改革を実行に移さない限り、ネバダ州のメディケイド加入者は辛い思いをしそうです。

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