妻の初孫報告で昏睡状態脱出、屋根から落ちて2週間後に意識取り戻す。

2010/02/14 10:15 Written by Narinari.com編集部

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「病は気から」の言葉が示す通り、心の持ちようが身体の状態に影響を与えたというケースはしばしば聞かれる。たとえ絶望的な状況であっても、本人の生きる希望や生への執着心が命に大きく関係するといった話は多く、当人を前向きな気持ちにさせるためにも、周囲がサポートすることは大切なポイントだ。先日、英国では高さ約3.6メートルの屋根から落下した男性が脳にダメージを負い、昏睡状態に陥っていた。そうした最中、息子夫婦に初孫が誕生。2週間にわたって目を覚まさない男性に妻が初孫ができたことを報告したところ、男性は意識を取り戻したという。

英紙デイリー・メールによると、農業を営む60歳のデイビッド・ラッセルさんは、昨年12月に納屋の屋根(高さ約3.6メートル)からコンクリートの地面に落下。そのとき頭にもダメージを負い、搬送された病院で脳内の血腫を取り除く手術を受けた。手術は5時間にも及んだが、無事に成功。しかし、予断を許さない状況は続き、医師は妻のヘレンさんに手術中も難しい状態だったことを伝え、「仮に目が覚めても、重い脳障害が残るだろう」と告げたという。

それからラッセルさんの状態は一向に変わらず、目を覚まさないまま時間だけが過ぎていった。意識を取り戻すのか、昏睡状態が続くのか、家族は不安に包まれながら、ラッセルさんの様子を見守ることしかできない。そんな厳しい状況の中で、ヘレンさんにひとつだけ喜ばしいニュースが舞い込んできた。

それは息子のエドワードさん夫婦に、初めての子どもとなる女の子が誕生したこと。ヘレンさんもおばあちゃんとなり、初孫の誕生を喜んだ。そしてヘレンさんは、おじいちゃんとなった昏睡状態のラッセルさんにも知らせるためすぐに病院へ向かい、眠り続けて15日目のラッセルさんに話しかけた。「あなた、おじいちゃんになったのよ。もう目を覚まして、覚まさなきゃダメよ」と。

すると驚くことに、ラッセルさんは昏睡状態を脱して目を開き、ヘレンさんに向かってウィンク。間近でその瞬間に遭遇したヘレンさんも「医師ですら想像もしていなかったわ。だって手術中も『生き残れないだろう』という話をしていたのだから」と、まさかの事態にビックリしたという。初孫誕生の報告をした直後の出来事とあって、ヘレンさんは「おじいちゃんになりたくて、ワクワクしてたのね」と話している。

一方、ヘレンさんにウィンクをしたと言われるラッセルさんだが、残念ながら「ウィンクをしたことは覚えてないんだ」と語り、目が覚めた直後のことはあまり記憶にない様子。幸い、医師が心配したような後遺症もなく、ラッセルさんは3週間のリハビリを経て、完全に回復したそうだ。待望の孫娘イーディちゃんとの対面を果たしたラッセルさんは「命を救ってくれた彼女に感謝」するとともに、「成長したら今回のエピソードを伝えたい」と孫の成長を楽しみにしている。

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