転倒した女性がピカソの名画を破る、作品の価値は1億ドル以上とも。

2010/01/26 21:28 Written by Narinari.com編集部

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生涯に生み出した作品数がギネスブックに「世界一」と認定されるなど、とにかく多作な画家として知られるパブロ・ピカソ。その作品は数が多いだけでなく、一つの作風にとらわれず、スタイルが目まぐるしく変化したことでも知られています。

そんなピカソの初期の作風に、青を基調とした「青の時代」、そして明るめの色彩が特徴の「バラ色の時代」があります。その2つの“時代”の移行期に描かれたという油絵「役者」(1904〜1905年の冬に制作)は、縦196センチ×横115センチという大きなキャンバスに描かれた作品。推定評価額は1億ドル(日本円にして約90億円)から1億3千万ドル(約120億円)とも言われています。

「役者」は米ニューヨークのメトロポリタン美術館が所有し、館内に展示されていますが、1月22日、同館を訪れていた女性がこの名作に倒れかかり、傷をつけてしまうという事故が起きました。

しかも小さな傷ではなく、作品の下部が6インチ(約15センチ)ほど裂けてしまったそう。絵を構成する重要な部分ではなかったため、4月から始まるピカソ回顧展までに修復が可能と見ているようですが、名画がこのようなアクシデントで破損するのはショッキングな出来事です。

女性の身元は明かされていませんが、彼女に修繕費の請求が行くかどうかは、今後の美術館側の出方次第。どれくらいの費用が発生するのか、女性は夜も眠れない日々を過ごすことになりそうです。

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