会員から苦情、美男美女専用SNSが年末年始に太った5,000人を退会処分。

2010/01/06 14:17 Written by Narinari.com編集部

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共通の趣味を持つ仲間や友だちを作る場として利用されるなど、ネット上では一般的な存在になったSNSは、世界各国にさまざまなサービスが存在する。その中のひとつ、入会資格が「美男美女のみ」という大胆なハードルを設け、かつて日本でも話題を呼んだのが「BeautifulPeople.com」だ。世界16か国から55万人以上の会員を抱えるようになったこのSNSで、年明け早々厳しい処分を受けた人がいるという。この年末年始の休暇の間に、明らかに太って「美が劣った」と見られる人が急増。メンバーの苦情を受けた運営側が審査をした結果、5,000人以上の会員に“退会”という厳しい処分が下った。

「BeautifulPeople.com」は、申し込んだ自分のプロフィールや写真がすでに入会している会員によって審査され、「美しい」と認められた人のみ入会できるシステム。つまり、他人から美男美女と見られる人たちの集まりで、その分、メンバーの美に対するプライドが高い。欧米では年末年始、クリスマスや新年を祝うパーティーを行うのが一般的で、その楽しい様子の写真をアップした人も多かったそう。ところが、それを見た会員の中から「太っている人がサイトにいる」と運営側に苦情が集まり始めた。

米紙ニューヨーク・デイリーニュースによると、苦情を寄せた会員たちは「何らかの行動を起こすよう、BeautifulPeople.com側に要求」したそう。そこで、運営側は問題を指摘された会員に対し、「休み中に太った体重を落とし、エントリーし直すよう」電子メールを送付。そして、再エントリーしてきた人に対して、問題のない数百人の会員が審査を行い、その結果5,000人以上の人が再入会を拒絶されたという。

退会処分になった人は米国が1,520人と最も多く、英国の832人、カナダの533人と続く。BeautifulPeople.comでマネージング・ディレクターを務めるグレッグ・ホッジ氏は、「米国の人たちは感謝祭以降、はしゃぎすぎてしまったようだ」と声明の中でコメント。美男美女が集まるSNSという看板を掲げている以上、今回多くの人が退会してしまう形になったのも「不思議ではない」と、ホッジ氏も仕方なしとの判断だったようだ。

創設者のロバート・ヒンツェ氏は、「どんな会員であろうと、失ってしまうのは残念。しかし我々の会員は、高い美の基準を持ち続けることが要求されるのも事実」と語る。さらに、「太った人をサイト残すのは、BeautifulPeople.comの理念とビジネスモデルに対する脅威」とし、自らが掲げたポリシーが歪むのは、全く受け入れられないと、一本筋の通った姿勢を見せている。

とはいえ、残念ながら今回退会処分の憂き目にあった人々も、一度は厳しい審査をくぐり抜けて入会していた会員。「我々は、パーティーの体重を落として戻ってくることを望んでいる」と、ホッジ氏も再入会を歓迎するコメントを出し、退会になった人が痩せられるよう、フィットネスセンターの紹介もしたそうだ。

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