麻袋に詰めた約17万枚の硬貨で200万円の自動車購入、重量は700キロ。

2010/01/05 13:52 Written by Narinari.com編集部

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最近の日本ではあまり見られなくなった光景だが、昔はスーパーなどに行くと、お年寄りがテープでひとまとめにした10円玉や100円玉硬貨で買い物をする姿をよく見かけた。店員さんは内心「面倒くさい」と感じるところかもしれないが、そこは客商売。表にはそうした表情を見せず、テープを外して1枚1枚硬貨を数えていたものだ。それはノスタルジックでほのぼのとした思い出を甦らせてくれるが、硬貨だけで買い物をするにもやはり限度がある。中国では先日、自動車購入のために約17万枚もの硬貨を支払った男性が現れ、周囲を驚かしたという。

中国紙大河報によると、この度肝を抜くような行為を平然とやり遂げたのは、中国河南省で饅頭屋を営む李さん。昨年12月24日のクリスマスイブ、李さんは河南省許昌にある自動車販売会社を訪れた。目的は新しい自動車の購入。しかし、李さんが持参したのはアタッシュケースに入れた100元札(約1,350円)の束でもクレジットカードでもなかった。それは20袋余りの麻袋。中には1元硬貨と5角(2枚で1元に相当)硬貨がぎっしり詰まっていた。

もちろん、麻袋20袋の硬貨をいきなり差し出された自動車販売会社はビックリ。硬貨の数を数えるために、100人程度の従業員が総出で作業に当たった。ある従業員は40分かけて1,400数元(約19,000円)分の硬貨しか数えられなかったそうで、最終的に確認された李さんの硬貨は15万元(約200万円)を上回るほど。その枚数は約17万枚、重量にして700キロもあったという。そして李さんは16.28万元(約220万円)の自動車をその場で購入し、不足分のみを紙幣で支払い、家路についた。

気になるのは李さんがなぜこれほどまで大量の硬貨を所持していたのかだが、それらのほとんどは客が支払った饅頭の代金。李さんはある程度硬貨が貯まった時点で銀行に預金し、紙幣に替えてもらおうと計画していたが、銀行からその都度面倒がられ、硬貨のまま今まで家に保管されていたそうだ。

なお、自動車販売会社に突如舞い込んできた硬貨の山だが、別支店も含めて従業員の給料として支払われ、事なきを得たという。しかし同社としてみれば、李さんの硬貨を数えるために投入した約100人分の従業員の人件費を考慮すると、複雑な心境であるに違いない。

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