1台のスロットを2人で遊んだら大当たり、分け前巡って裁判沙汰に。

2009/12/20 09:48 Written by Narinari.com編集部

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時にお金は人を惑わし、それまで築いていた周囲との関係を壊すことがある。フランスのカジノでスロットマシンに興じていた2人の男女も、大当たりが出たことがきっかけでトラブルとなり、裁判で争うハメになってしまった。

英紙デイリー・テレグラフによると、話は今年3月のこと。友人同士の中年の男女が、モンペリエ近郊のカジノでスロットマシンを楽しんでいた。その遊び方は1台のスロットマシンに女性がコインを入れ、男性がレバーを引く“共同作業”だったそうだ。

すると、13回目のプレーのときにスロットマシンは「777」の大当たり。なんと217万4,000ユーロ(約2億8,000万円)ものお金が払い戻された。友人同士、仲良く大喜び……となれば良かったのだが、払戻金の大きさにお互い目が眩んでしまったのか、皮肉にも大当たりが2人の関係に亀裂を入れてしまう。

実はスロットのお金を出していたのは女性で、カジノには「機械に賭けをするのは1人に限定」との規則もあったことから、払戻金の小切手は女性の手に。しかし、女性は払戻金をすべて自分のモノにして、男性には一切分け前を与えなかったために、納得がいかない男性は「自分にももらう権利がある」と、裁判を起こすことになった。

裁判の中で女性側の弁護士は、「当たりは機械が決める」もので、この男性だから大当たりしたわけではないと、男性には払戻金を分配する必要性がないと主張。むしろ「女性はお金を失うリスクを背負っていた」として、元手を出した人が払戻金を受け取る権利があると訴えた。

一方の男性側は「(彼女は)月曜日には何かあげると言っていたのに、金曜日になると、もはや私を知らないようだった」と、女性が急に態度を変え、約束を破ったと主張。また、「私は、彼女にとって四葉のクローバー」とも語り、当たりを引き当てた自分にも払戻金を得る資格があると訴えた。

そして12月15日、裁判所が下した判決は「女性は、払戻金の2割を男性に渡さなければならない」。この判決により、男性は約5,600万円を手にすることに。裁判後には「彼女が払戻金を分けてくれてれば、裁判で争うことなく、もっと早く解決したのに」とコメントしている。

なお、女性側は「男性に何かあげるつもりだったが、告訴されたのでやめた」としているが、この判決自体は納得しているという。

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