かつての日本球界最速投手、元オリックスの山口和男投手が現役引退表明。

2009/12/17 22:23 Written by Narinari.com編集部

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2002年に158キロの速球を投げ、ロッテ時代の伊良部秀輝投手(1993年)やヤクルト時代の五十嵐亮太投手(2004年)と並び、かつては“日本球界最速投手”“日本最速の男”と呼ばれた元オリックスの山口和男投手。10月に戦力外通告を受け、現役続行の道を模索していたが、12月17日に公式ブログで引退を表明した。

17日に更新されたエントリー「決断しました」では、「応援して下さった皆様の期待を裏切る形になってしまいますが現役を引退する事に決めました」と、引退を報告。ただ、「引退を決断しましたが正直まだ不完全燃焼」と、本音をチラリとのぞかせている。

戦力外通告を受けてからの2か月間は「凄く辛い期間」で、「今まで人に弱味を見せたりする事がなかったので今回も一人で悩んで苦しんでいました」「この二ヶ月は殆ど睡眠も取れなかったですし何をするにしてもネガティブになっていました」というほど苦しく、悩んだそう。しかし、「今回のタイミングは野球の神様が自分に与えてくれたこの先の人生の何かのきっかけ」と思うようになり、引退の決断に至ったという。

そして「今まで沢山の皆様から支えられ夢や希望を持ち続けて野球が出来た事を本当に幸せな野球人生だったと思います」「この先、大好きだったピッチャーマウンドに戻る事が出来ませんが 自分の居場所であったピッチャーマウンドに立つ為に色々な事を我慢したり犠牲にして努力した事は 今、考えると凄く良い勉強が出来たと思います」と、10年間の現役生活を振り返っている。

山口投手は1999年のドラフト1位でオリックスに入団。主にセットアッパーやクローザーとして起用され、2002年には158キロをマーク、同年のオールスターゲームにも出場している。10月に戦力外通告を受けたあと、11月に行われたトライアウトでは打者4人を3奪三振と内野フライに抑える好投。その後、「数チームからのオファーもあった」(公式ブログ11月22日付け)そうだが、最終的に契約には至らなかった。プロ10年間の通算成績は173試合に登板、14勝15敗29セーブ、防御率3.41。

なお、山口投手の戦力外通告後の“闘い”については、今年6回目を迎えるドキュメンタリー番組「プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」(TBS系/12月23日 22時15分〜23時24分)で放送される予定だ。(ほかに元ソフトバンクの的場直樹捕手、元ソフトバンクの山田秋親投手)

☆日本球界の最速投手ランキング
162キロ 2008/06/01 マーク・クルーン投手(巨人)※1
160キロ 2009/05/15 林昌勇投手(ヤクルト)※2
158キロ 1993/05/03 伊良部秀輝投手(ロッテ)
158キロ 2002/07/29 山口和男投手(オリックス)※2
158キロ 2004/06/03 五十嵐亮太投手(ヤクルト)※2
※1 クルーン投手は160キロ前後を複数回記録
※2 いずれも同一球速を2度記録

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