41年前に泣く泣く手放した楽器を競売サイトで発見、箱の形で気が付く。

2009/12/16 13:13 Written by Narinari.com編集部

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自分が大切にしていたモノを、何らかの事情で泣く泣く手放すことがある。現在66歳のシンシア・ゴドリーさんも、今から41年前に大事な楽器コルネットを売りに出した。しかし、つい最近、オークションサイトの「eBay」にそのコルネットが出品されていることを発見し、すぐに落札を決断。若い頃の想い出が詰まったコルネットを再び手にして、まさかの“再会”を喜んでいる。

英地方紙デイリー・エコーによると、現在もブラスバンドに入り演奏を続けているゴドリーさんが、その大事なコルネットに出会ったのは12歳のときだった。当時すでにトランペットをたしなみ、自分の楽器を持つのが夢だったという彼女は、ある日、英国空軍の青年がコルネットを売りに出しているとの話を聞きつける。そこで、新聞配達をして懸命に貯金。ようやくの思いでコルネットを手に入れた。

その後、所属したいくつかのオーケストラでそのコルネットを使い続けていたのだが、若くして結婚したゴドリーさんは子どもを産み、生活資金に困窮してしまう。そのため、25歳だった1968年に愛用のコルネットを泣く泣く手放し、お金に変えてしまった。やむを得ない決断だったとはいえ、思い出の詰まった楽器を手放したのがとても残念だったというゴドリーさん。なかなか諦めきれずに、仲間にもその気持ちを吐露していたそうだ。

それから月日は流れ、気が付けばコルネットが手元を離れてから41年経った最近のこと。。ゴドリーさんが「eBay」を覗いていると、年季を感じさせる白い箱に収まったコルネットに目が留まった。このコルネット、ゴドリーさんは一目見るなり、自分が手放したモノだと気付いたという。

その理由は、「おかしな棺のよう」と形容する特徴的な箱の形にあった。「昔使っていた楽器に違いない」と確信したゴドリーさんは、確実に落札するために締め切り時間ギリギリまで価格をチェック。最後の最後に最高値を付けて、競り落とすことに成功した。

落札から数日後、手元に届いたコルネットにゴドリーさんは「旧友が帰ってきたようだった」と大喜び。12月12日には、早速教会での演奏に臨んでいる。“再会”した旧友と、これからの時間を大いに楽しむことだろう。

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