自分と同じ名前の街に遺産を寄付、世界20か所の「ダグラス」に分配。

2009/12/08 17:00 Written by Narinari.com編集部

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英自治領マン島の首都ダグラスに、ある日、縁もゆかりもない男性から遺産の一部が寄付された。街にとっては有り難い話ながら、寄付された理由が分からない街は困惑。しかし、後に判明した事実によると、男性は世界中のダグラスと名の付いた街に、同様の寄付をしていたという。

英紙デイリー・テレグラフによると、英エジンバラに住んでいたエリック・ゴードン・ダグラスさんという男性の関係者から、マン島ダグラスに10,887.73ポンド(約160万円)と、中途半端な額の小切手が街に送られてきた。なぜ、この男性は街に寄付をしようとしたのか。不思議に感じた街は調査を開始。その結果、「世界中の彼と同じ名前の20の街に、残した22万ポンド(約3,200万円)を分け与えた」ことが分かったそうだ。

これを受け、英紙デイリー・メールはほかに遺産を受け取った可能性のある、世界中のダグラスと呼ばれる街を紹介。マン島のほかに、英国にはスコットランドと北アイルランドに2か所のダグラスが存在し、また、隣国アイルランドや米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカと、確かに世界中にダグラスは点在している。ただ、どの街が実際に遺産を受け取ったのかについては、特定に至っていない。

せっかく寄付してくれたダグラスさんだが、街が彼の弁護士から聞かされたのは「エジンバラ出身者」ということのみ。まだダグラスさんのことをほとんど知らない街は、デイリー・テレグラフ紙に市議会議長のメールアドレスを公開し、情報提供を呼び掛けている。

市議会では、先月開かれた会議の中でこの事実を議員の面々に報告。話を聞いた議員たちも「この地域に縁のなかった人が、何かを残してくれることは珍しい」と驚き、「男性を称えるような何かをしたい」としている。また、市議会のクリスチャンセン議長も「必ず良い使い方をする」と約束。しっかりと街のために活用する意向だ。

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