家族団らん求める弁護士一家、学校と2年にわたる「宿題を巡る闘い」。

2009/11/25 14:10 Written by Narinari.com編集部

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欧米では保護者が一緒に教えながらやるのが慣習となっている子どもの宿題。実際、親が手伝わないとできない内容の宿題も多く、しかも終わらせなかった場合にはストレートに成績に響くため、やらないワケにはいきません。 

しかし、たとえ親が手伝ってくれたとしても、宿題のキライな子どもはいます。やる気のない子どもたちを前に親はイライラ、なんてことも。時間もかかってしまうし、家族の団らんもできません。

「なぜ宿題のせいで、こんなに家族が楽しむ時間を奪われてしまうの?」

そう疑問を抱いたのは、カナダのカルガリーに住むシェリー・ミレーさんと夫のトムさん。英紙ガーディアンによると、夫妻の3人の子どもたちも宿題がキライなタイプで、毎晩のように嫌々勉強をしている彼らの相手に、ほとほと困っていました。眠い時間になっても終らない。半べそになる。親も疲れ果ててしまいます。

そうしたストレスが積もりに積もり、もうガマンできなくなったシェリーさん。その怒りの矛先は子どもではなく、別の方向に向かうことになりました。

彼女はまず、ほかの保護者を集めて“宿題廃止を求める会”を結成。学校との話し合いに持ち込みました。でも、この申し入れに対して、学校側は「宿題廃止はしない、今後も宿題の提出は成績の一部として重要視する」という意見を曲げませんでした。

そこでシェリーさんは夫と共に次の方法を模索することに。実はこの夫婦、2人そろって弁護士だったのです。持っている知識をフルに活かし、宿題を巡る闘いの場は法廷へと移りました。

そして、学校側と約2年間にわたって裁判を繰り広げた結果、下の子ども2人が通う学校(一番上の息子はすでに卒業)と、「今後一切彼らには宿題を出さない」との契約書にサインをさせることに成功しました。ただし、成績をキープするために、授業内の学習はしっかりすること、家では楽器の練習と読書をすること、といった条件が付いているそうです。

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