「公園で麻雀やらせて」訴訟を起こしては負けているおじいさん。

2009/11/17 15:21 Written by Narinari.com編集部

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1927年12月の広州起義(中国共産党が広州で起こした武装蜂起)で犠牲となった戦士たちを祈念して設立された公園、広州起義烈士陵園。園内には広東革命歴史博物館や葉剣英元帥の墓などがあり、市民の憩いの場として、また観光地としても有名な公園なのだが、この公園で「麻雀をする権利」を勝ち取ろうと、訴訟を起こしては負けている有名なおじいさんがいる。 

このおじいさんは72歳の王伯さん。王さんが広州起義烈士陵園内で麻雀を始めたのは2002年からで、定年退職した人たちと一緒に広州起義烈士陵園内で麻雀を楽しむことを日課としていた。王さんは新しい麻雀卓を購入したり、参加者からお金を徴収したりする“まとめ役”として活躍していたという。

しかし、麻雀参加者の人数が増えるとともに、公園内でいつも麻雀をしている王さんたちを快く思わない人が出てきた。また、王さんたちが公園に自宅の麻雀卓を持ち込んだり、公園の警備員にお金を払って麻雀卓を保管してもらったりするなど、身勝手な行動も目立ち始め、ついには警察が介入。そして2008年9月、王さんたちは「公園で賭け事をしている」と見なされ、麻雀卓や椅子などを差し押さえられた。以後、公園には「園内での麻雀や賭け事は一切禁止」との注意書きが貼られるようになり、現在も園内で麻雀をすることは認められていない。

警察の介入後、楽しみの場を奪われ激怒した王さんは訴訟を決意。まず、警察と市政園林局を相手取って訴訟を起こした。しかし、王さんの願いも虚しく、この裁判はあっけなく敗訴。それでもめげない王さんは今度は公園に対して訴訟を起こすが、訴え自体が受理されず。その後粘ってやっと受理された裁判は、11月13日に判決のときを迎えたが、裁判所の判断は「社会公共利益とほかの人の合法的な権益を損なう」というもので、これまた敗訴となった。

裁判に負けても、依然納得がいかない王さん。「麻雀は中国の文化だ」「麻雀をする権利を奪うことはできない」「公園での麻雀を賭け事と同じにするなんて、老人に対する侮辱だ」「麻雀をすれば老人を痴呆症から守れる」など、地元紙に麻雀への思いを熱く語っている。

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