結婚相手は指名手配犯だった、素性の見えないネット恋愛のある結末。

2009/11/14 17:25 Written by Narinari.com編集部

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一昔前とは異なり、「ネットで知り合った相手と恋をする」のは、もはや珍しいことではない。しかし、顔が見えないのを良いことに、ウソの情報で相手を惑わそうとする人がいることもまた事実。今回、中国で報道された一件は、指名手配の男性がネット恋愛の末に結婚した女性の話だ。

地元紙「温州晩報」によると、今年31歳の蒋成坤は中国淅江省温州市出身の男性。1997年7月から仲間とともにバイクを盗み始め、警察から“バイクの大泥棒”として指名手配されていた人物だ。窃盗仲間が次々と逮捕されていく中、蒋成坤が10年以上にもわたり逮捕されなかったのは、実在の友人の名前である「陳伝表」と偽って逃げていたため。この期間、蒋成坤は逃亡生活に疲れてホームシックになると実家に少しの間だけ戻って両親の顔を拝み、その後、再び逃亡生活に入るという生活を繰り返してきた。

そんな蒋成坤の身柄が確保されたのは最近のこと。しかし、蒋成坤は取調べで「自分は蒋成坤ではなく、陳伝表」だと頑なに主張し、罪を認めようとしない。その証拠として、黄という姓の奥さんがいることを明かした。

警察が彼の携帯電話を調べたところ、そこには確かに黄さんの名前。そこで黄さんについて調べたところ、彼女は26歳で、大学も卒業している高学歴の女性であることが判明した。しかも、「陳伝表」との間に、子どもを1人もうけていることもわかった。

不可解に思った警察は、実際に黄さんに会って真相を確かめることに。黄さんが言うには「陳伝表」とは2002年にネットで知り合い恋愛関係となり、正式な結婚をしない、事実婚のまま「陳伝表」の子どもを授かったそうだ。蒋成坤は彼女に初めから「陳伝表」と名乗っており、職業も政府関係の仕事と偽っていたという。しかしながら、息子の出生証明書のサインには蒋成坤と書かれており、そのことを警察から指摘された彼女は「嫡出でない子のため、彼が処罰を恐れて使った偽名」と思い込んでいた旨を告白した。

結局、捜査によって蒋成坤と「陳伝表」は同一人物であることが判明。蒋成坤は逮捕されることになった。蒋成坤は長い逃亡生活で寂しくなり、愛情に飢え、ネットで恋人を捜し求めたそうだ。尋問で家族について問われた蒋成坤は号泣しながら「両親に、そして何よりも奥さんと息子に大変申し訳ない」と謝罪の弁を述べたという。

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