1日に1万2,000回のくしゃみをする米国人少女、原因不明の症状に母は涙。

2009/11/13 11:48 Written by Narinari.com編集部

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鼻などに入った異物を排出しようと、体が反射的に行うくしゃみ。無意識な反応とはいえ、花粉症のようにある程度頻繁に繰り返されると、かなりの体力が奪われるほど、その動作は激しい。1度始まるとしばらく繰り返すようなくしゃみが出やすい人もいるが、それでも短時間で収まるのが通例だ。しかし、ある12歳の米国人少女は風邪をひいたのをきっかけに、くしゃみが止まらなくなってしまった。多い時で1日1万2,000回ものくしゃみをすることもある少女に、診断した医師たちも「原因不明」と首を傾げている。

10月中旬、米バージニア州に住むローレン・ジョンソンちゃんは、妹と共に風邪をひいてしまった。主に鼻水やくしゃみという軽い症状ながら、治るまでに2週間程度の時間を要したという。ところが、体調も良くなったローレンちゃんが友人の家に泊まりに行き、帰ってきた11月1日に、家族の誰もがローレンちゃんの異変に気付いた。続けざまにリズミカルなくしゃみを連発するようになったのだ。

あまりに頻繁なくしゃみに「すごくイライラする」(米放送局ABCより)というローレンちゃん。心配した両親も、先週だけで6人のいろいろな専門医に診せたものの、誰も原因を突き止められずにいる状態だ。

現在、ローレンちゃんは「クラスメイトに迷惑がかかる」と学校を休み、家で宿題を続ける毎日。母親のリンさんもパートやボランティアを休み、海軍のエンジニアとして働く父親もできる限り時間を作り、ローレンちゃんのそばにいるようにしているという。しかし、原因が分からず見守ることしかできない現状に、リンさんは悔しさを滲ませる。「1週間で…1か月で…1年で良くなるよと、娘に言えなくて。だってほかの人には起きないようなことなんだから」と、ABCのインタビューでは涙を浮かべ、家族が置かれている切実な状況を訴えた。

ABC系列WVECによれば、今回の症例については、バージニア州のキングズドーターズ小児病院で研究が進められているそうだが、まだ原因や治療法を突き止めるところまでには至っていない。ただ、リンさんは「難治性心因性くしゃみと呼ばれる症状かもしれない」と、医師たちに言われたそう。米ニュースサイトMSNBCでは、「世界で40例しか確認されていない、あまり解明されていない症候群」と説明しているが、ローレンちゃんの場合「寝ているときはくしゃみが止まる」点が、何かしらの心理的な要因との関係性をうかがわせている。

ABCは数少ない同じ症例の経験者で、2年前に6週間症状が続いたブルック・オーウェンズさんの当時のコメントを紹介。くしゃみをするたびに、手とつま先に針やナイフを刺されたような痛みを感じたというオーウェンズさんも、学校から登校禁止を言い渡され、悔しい思いをしたそうだ。

いつ終わりを迎えるのかは誰にもわからない、謎の症状に襲われたローレンちゃんと家族。再び明るく平穏に暮らせる日が来るよう、1日も早い完治を願いたい。

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