手軽に、そして安価にDVDやCDを借りられるレンタルチェーンは、いまや生活の中に欠かせない存在。近年はインターネットを活用したオンラインレンタルサービスもジワジワと定着し始めているが、実店舗とオンラインサービスの大きな違いのひとつが、“返却の仕方”だ。実店舗は借りた店に直接返却に行く必要があるのに対し、オンラインサービスは郵便ポストに投函すればOKというラクチンな点がウリの一つ。そうしたオンラインサービスの利点を実店舗にも取り込んだサービスを、一部地域のTSUTAYAが始めた。

このサービス「TSUTAYA郵便返却」を始めたのは北海道（50店舗）と九州（107店舗）にあるTSUTAYA157店舗。従来はTSUTAYA店舗に備えられた返却用ボックスに入れるか、レジカウンターで返却する必要があったが、「TSUTAYA郵便返却」では、店頭で貸し出される専用のキャリングケースに入れて、郵便ポストから返却することができる（※レシート記載の「返却予定日」の午前8時までにポストへ投函）。

1つのキャリングケースにはDVDやCDを合わせて最大6枚まで入れることが可能。料金はキャリングケース1つあたり100円と有料だが、例えば職場や学校近くのTSUTAYAで借りたものの、返却予定日が出勤・登校日ではないといった場合や、旅行や出張のお供に借りて、遠方からポストに投函して返却したいといった場合にも重宝しそうだ。

一部店舗では本サービス開始を前に「TSUTAYA郵便返却」の実験導入が行われていたが、年齢層の高い利用者の需要が高く、また普段はTSUTAYAをあまり利用していない人たちの利用が増加したという。また、九州エリアでのアンケートでは、「TSUTAYAの店舗で借りたDVDやCDが郵便局や郵便ポストで返却できるサービスがあったら、利用したいと思うか」との質問をしたところ、9割以上が「利用したい」と回答。これを受け、北海道と九州で本格サービスをスタートさせることになった。

なお、沖縄の17店舗も11月中旬から開始予定。実店舗における新しい返却方法のひとつとして定着するかどうか、サービスの成り行き、提供エリアの拡大に注目しておきたいところだ。