特殊な「サイコロ」で家事を分担、中国の若い夫婦の間で流行の兆し。

2009/10/13 13:37 Written by Narinari.com編集部

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男女平等意識の強まりや、共働き夫婦が当たり前となる中、家事をしない男性は「ダメ夫」という烙印さえ押されかねない昨今。中国でもそうした事情に大きな違いはなく、男性の家事を望む声は強まっており、家事の分担をめぐる夫婦ゲンカの話題を耳にする機会も多い。そうしたケンカを未然に防ぐ目的があるのかどうかは分からないが、最近、中国の若い夫婦の間では特殊なサイコロを使って家事を平等に分担しようという動きが出ているという。

中国の重慶商報によると、この特殊なプラスチック製のサイコロには、「買い物」「料理」「洗濯」「皿洗い」「掃除」「何もしない」の6つの目があり、そのほとんどが家事に関すること。普通のサイコロとは異なる特製品なのだが、中国最大のインターネットショッピングサイト「淘宝網」では、1,000件以上も同様のサイコロが出品されており、80年代生まれの若夫婦の間で特に流行しているという。

地元紙の直撃を受けたサイコロ販売店の店主は「サイコロの購入者はほぼ女性」であることを明かし、購入者のひとりは大変興奮して「旦那にすべての家事を押し付けてみせる!」と息巻いていたこともあったそうだ。また、ネットでサイコロを購入した(させられた)33歳の既婚男性は「食後の至福の時間、テレビ鑑賞ができなくなった。妻が『何もしない』の目を出すと無性に腹が立つ」と実際にサイコロを使用した感想を語っている。

この「家事サイコロ」に対して、中国のネットユーザーは「麻雀狂いの女性も怖いが、麻雀をやらなくても『サイコロ家事』をする女性はもっと怖い」「マカオのカジノ王でも冷や汗ものだ。なぜなら1つの目しか“成功”(=「何もしない」の目)がないのだから!」「このサイコロがあれば家事分担でケンカをしなくて済む」などと賛否両論。しかし、男性の大半は否定的で「余計なものを作りやがって!」というのが本音であるようだ。

なお、中国のバーには必ずと言って良いほどサイコロゲームセット(サイコロと筒)が用意されている。中国には地方ごとにさまざまなサイコロゲームがあるが、特に有名なのが「揺賽子」(ヤオサイズ。ヤオサイズ以外にたくさんの呼称がある)と呼ばれるゲーム。勝負に負けるとお酒を一気飲みさせられるのが決まりで、場を盛り上げるための余興として大変親しまれている。今回話題になったこの「家事サイコロ」も、「揺賽子」を代表とするサイコロゲームに白熱する中国人ならではの、一風変わった発想と言えるのかもしれない。

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