「ドーナツバーガー」という食べ物をご存知でしょうか。今年5月、ミスタードーナツとモスバーガーの共同事業の一環として同じ名称の「ハンバーガー型のミニドーナツ」を販売しましたが、米国で売られている「ドーナツバーガー」は、「本当にバンズの部分がドーナツで、肉のパテを挟んでいる」という大きな違いがあります。

例えば2006年、イリノイ州にある独立リーグの野球チーム「ゲートウェイ・グリズリーズ」が、スタジアム限定の目玉商品として、「クリスピー・クリーム・ドーナツ」のドーナツで、ビーフパテとチェダーチーズ、ベーコンを挟んだ「ドーナツバーガー」を開発。その組み合わせだけでも、かなり恐ろしいカロリーになっていることは間違いありませんが、この「ドーナツバーガー」はさらに、すでに揚げて作られているドーナツをバーガーにする際、再び油で揚げるという、これまた衝撃的なレシピだったそうです。

その後、「ドーナツバーガー」の話題も途絶え、ここ数年はあまり耳にすることがありませんでした。ところが先日、マサチューセッツで開かれた「Big E」というフェアで、この「ドーナツバーガー」が再登場。17日間のフェア開催期間中に、1日約1,000個の売り上げを記録しました。

「Craz-E Burger」という名前のこのバーガーは、ビーフパテ、ベーコン、チーズ、そしてバンズ部分には「クリスピー・クリーム・ドーナツ」を使用しているので、「ゲートウェイ・グリズリーズ」が販売したものとほぼ同様。一個分のカロリーは、なんと1,500キロカロリーもあるそうです。これはフェアの期間中に販売された個数でかけ算すると、人間の脂肪を約350キロ分増やすことができるカロリーに相当します。

“肥満大国”と呼ばれて久しい米国ですが、こうしたメニューが登場し、大きな反響があることを見ても、肥満問題改善への道のりはまだ遠いのかもしれません。