JR東日本の蓄電池駆動電車システム搭載車両「スマート電池くん」が完成。

2009/10/06 16:27 Written by Narinari.com編集部

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「蓄電池で動く電車」という、新しいコンセプトの電車システム「蓄電池駆動電車システム」をJR東日本が開発している。これは、電化されていない路線(区間)を走る電車の環境負荷の低減方策として研究が進められているものなのだが、このたび、このシステムを搭載した試験車両「NE Train スマート電池くん」が完成。今月からいよいよ試験走行がスタートする。

「蓄電池駆動電車システム」の仕組みはこうだ。まず、電化されている区間では、蓄電池車両は通常の電車と同じように、架線から電力を得て走行する。走行しながら回生ブレーキの電力を蓄電池に充電(※架線への電力回生も可能)し、電化されていない区間に差し掛かると、今度は蓄電池の電力を使って走行。そして、一部の駅には充電設備を用意し、駅停車中の短時間に充電もできるという仕組みだ。

この「蓄電池駆動電車システム」の試験に向けて製作されたのが「NE Train スマート電池くん」。これまでディーゼルハイブリッド車両や燃料電池車両の開発を進めてきた「NE Train」を改造したもので、パンタグラフや蓄電池などを新たに設置した車両だ。なお、蓄電池にはリチウムイオン電池を採用している。

今後は大宮総合車両センター内の構内試験線で走行試験を開始し、来年1月頃から本線での走行試験を計画。来年度以降に、車両と地上側に設ける充電設備を組み合わせた「蓄電池駆動電車システム」の総合試験を実施する予定だ。

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