これが未来のハイヒール? 底面がなく足に絡みつくようなデザイン。

2009/09/29 10:29 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


一説によると紀元前400年ごろから存在していたとされるハイヒール。婦人靴の代表格のひとつと言えるが、現代ではヒールの高さや太さ、カタチなどによって様々な別称が存在しており、一言でハイヒールと言っても実に複雑だ。そうした中、このたびロンドンのデザイナーが独創的な“ハイヒール”を考案し、海外のファッション系のブログなどでちょっとした話題となっている。

ヨーロッパのデザイン系ウェブサイト「Dezeen.com」によると、ロンドンで活動する建築デザイナーのJulian Hakes氏によって考案されたその靴の名は「Mojito」(モヒート)。「Mojito」はまるでネクタイのような一本の布(※実際の素材は布ではない)が足に絡みついている曲線フォルムのデザインをしており、特徴は何と言っても中足骨からかかと部分にかけて靴の底面がない点と言える。つまり、この靴を履いた場合、つま先とかかと部分以外は「宙に浮く」ような設計になっているわけだ。

Hakes氏がこの靴のデザインを考案したのは、ふと「なぜハイヒールのような靴に底面が必要なのか」と不思議に思ったからなのだそう。加えて、ハイヒールを履いた場合には足の中足骨とかかと部分に体重がかかっており、その中間である中足骨からかかとまでの部分は歩く上ではそこまで重要ではない。そのため、中足骨からかかとにかけては底面をあえて設けず、足で橋をかけるような構造にすれば、靴として成立するのではないかと思い至ったのだという。

とは言え、こうした画期的なアイデアだけで作れるほど靴作りは簡単ではない。“履いて歩く”ことがままならなければ意味がなく、また、使う素材や強度など、考慮すべきことはたくさんある。そこでHakes氏は試行錯誤の末に、軽量かつ耐熱性、熱伸縮性に優れた炭素繊維を選び、足裏に直接触れる部分にはレザー、ソールにはゴムをラミネートして履き心地が良い靴に仕上げた。

「Mojito」の名は、この靴がまるでライムの皮をねじったようなフォルムをしていることから付けられたものだという。果たしてどのような履き心地を体験できるか、今からとても楽しみな靴ではある。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.