「世界で最も悲しい犬」が話題、メールで欧米のネットユーザーに広がる。

2009/09/27 21:08 Written by Narinari.com編集部

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ある米国の写真家が写真共有サービス「Flickr(フリッカー)」に掲載した「世界で最も悲しい犬」と題する4枚の写真が話題を呼んでいる。文字通り悲しげな表情を浮かべるパグ犬のたたずまいが、欧米のネットユーザーの間で評判になっているようだ。

この写真を撮影したのは、米サンフランシスコ在住の写真家クリストファー・マイケルさん。“ミスター・ニューマン”と呼ばれるパグ犬が道路沿いの鉄柱にひもで繋がれ、たたずんでいる様子を写した写真なのだが、注目すべきはパグ犬の顔だ。目の上や鼻元のしわが絶妙な角度で下がっている“ミスター・ニューマン”の顔は、まさに悲しげな表情そのもの。これらの写真に、マイケルさんはそれぞれタイトルとミニストーリーを付け、“ミスター・ニューマン”の憂鬱なひとときのように演出している。

「世界で最も悲しい犬」のトップページに「サンフランシスコの喫茶店の外で、自分を愛してくれる誰かを探している」と紹介された“ミスター・ニューマン”。「ミスター・ニューマンの辛い1日」とされたショットでは、グレーのセーターを着用した彼が、顔を下に向けてあぐらをかいているようなポーズを取り、さながらがっかりしているような雰囲気だ。この写真にマイケルさんは、「彼のクールな服にも関わらず、女の子たちは彼に興味を示しません」とコメントを添えている。また、「私にも感情がある」という写真は、物憂げな“ミスター・ニューマン”が、視線をどこか遠くに投げているようなショット。寒々しくも見える薄手のセーターと、くもり空の街並みが哀愁の雰囲気を演出している。

これらの写真が「Flickr」で公開されたのは2006年頃のことのようだが、最近になって英メディアが取り上げ、英紙サンは、これらの写真は「eメールで世界中を駆け巡り、インターネットで“最も人気のある写真”のチャートでトップになった」と紹介。あるネットユーザーの「彼の気分が良くなるように、私が抱きしめてあげたい」というコメントも添え、愛らしさも手伝って人気になっているとしている。また、英紙デイリー・テレグラフは「サイトにコメントを寄せた中の数十人は、彼の憂いのある目線に心揺さぶられたとつづった」と紹介。“ミスター・ニューマン”の表情が醸し出す雰囲気に、多くの人が特別な感情を抱いているようだ。

「Flickr」に寄せられたコメントを見ると、「何てかわいいの」「可哀そうなニューマン」というものがほとんど。そして写真を撮影したマイケルさんに対しても「素晴らしい」と称賛する声も多い。また、「Flickr」では写真の中にユーザーが「タグ」を挿入し、注目した部分にコメントを残すこともできるが、「Cuuuuuuuuute」「このしわがいい」など、やはり“ミスター・ニューマン”の顔の部分にタグが集中。中には、写真の隅に写り込んだ捨てられた新聞紙に「これがムードを加えてるんだ」とコメントを残す人もおり、写真の隅々まで楽しんでいる人が多いことがわかる。

ちなみに、米ソーシャル・ニュース・サイト「Digg」でも、この写真には260件を超えるコメントが寄せられ、「この犬と同じくらい、自分も悲しくなってくる」「可哀そうなこの犬をハグしてやらなきゃ」と、こちらでもミスター・ニューマンの人気は確かなようだ。

なお、デイリー・テレグラフ紙は、「ピアノを弾く猫」として有名になった猫のノラと比較。「その人気は凌げそうにない」としているが、それでも“ミスター・ニューマン”が探す「自分を愛してくれる誰か」は、「結構いるんだよ」と伝えてあげたい――そんな気持ちにさせてくれる写真と言えそうだ。

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