赤ん坊を抱えながらネットカフェでゲーム、批判された当事者が反論。

2009/09/19 22:10 Written by Narinari.com編集部

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数日前、赤ん坊を抱えた若い女性が、ネットカフェでゲームに興じる写真が中国のウェブサイトにアップロードされ、ネットユーザーから集中砲火を浴びるという出来事があった。大部分のネットユーザーは、母親と思われるその女性のモラルを疑問視する声を上げていたのだが、本人と思われる女性が“反撃”を始め、事態は急展開を迎える。その結果、数日前とはうって変わり、女性に理解を示すような声が増加。いったい、なぜ反応が変わったのだろうか。

事の発端は9月14日まで遡る。赤ん坊を抱き、ネットカフェで一心不乱にゲームを楽しむ若い女性のうしろ姿が盗撮され、中国のウェブサイトにアップロードされたことから騒動は始まった。写真をアップロードした人物は「この写真を見てどう思いますか?」「こうした激しく怒りを覚えさせる行為は、またネットゲームやインターネットの責任に転嫁されるのでしょうか?」と問題提起している。これに中国のネットユーザーは素早く反応。写真の女性を批難するコメントや女性のモラルを問うようなコメントが次々と書き込まれ、話題は大きな広がりを見せることになった。

しかし、話題が大きくなるにつれ、中国メディアもこの写真と騒動に注目。さまざまなニュースサイトに転載され、結果として、いつの間にか騒動に巻き込まれていた女性の知るところとなる。彼女は当初、事態を見守っていたそうだが、自分の家族にも迷惑がかかり始めたことから、今回の出来事について説明することを決意。ウェブサイト上で反論を開始した。

彼女の説明では、子どもは自分の子どもではなく、妹の子どもだという。また、妹はそのネットカフェの店長らしく、自宅がネットカフェの階上にあるそうだ。写真を撮影されたときは、「妹の用事で子どもを預けられていた」とも説明している。そのため、盗撮した投稿者による思い込みから始まった今回の騒動への彼女の怒りは激しく、「私は聞きたい。モラルとは何か」「他人を盗撮した挙句にウェブサイトに勝手にアップロードして他人を傷付ける。これがモラルのある人の行為なのか」「盗撮した人は私を知らないし、事情も把握していない。常にこのネットカフェを訪れているお客さんならば、私たち家族の事情を理解してくれているはず。決してこのような卑劣な行為はしない」と不満をぶつけている。

こうした彼女の反論を受け、中国のネットでは彼女の行為の是非を問う議論が再び始まった。彼女の反論以前にはあまり見られなかった同情的なコメントが急増するとともに、「事情も知らない人が口を出すからこういう愚かな問題に発展する」「ネットユーザーのモラルこそ最低」など、ネットユーザーを弾劾するコメントが増加。

しかしながら、「ネットカフェで子どもを抱えながらゲームをしていたことは間違いない。どんな事情があるにせよ、許されるものではない」と批判するコメントも、相変わらず少なくない。また、中には「写真をアップロードした人は決して個人を責めるために問題提起したわけではないだろう」と、もっと広い視野を持つよう呼びかける人もいる。

ひょっとすると最初に写真をアップロードした人物も、純粋な義憤に駆られての行動だったのかもしれない。また、女性の反論も、言葉通り受け取って良いのかは、判断が分かれるところだろう。どちらも真偽はハッキリとはしないが、お互いにとって後味の悪い騒動になってしまったことは確かなようだ。

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