奇術師が宝くじ番号を当てた、英テレビの生放送で驚愕パフォーマンス。

2009/09/11 10:52 Written by Narinari.com編集部

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必ず何らかのトリックがあるとは分かっていても、なぜそうなるのか、どのようにやっているのか、見ている人にはサッパリわからない奇術師(マジシャン)のショー。テレビ番組でたびたび取り上げられることもあり、日本ではセロやプリンセス・テンコーなどが人気を集めているが、英国にも「心の魔術師」と呼ばれる著名な奇術師がいる。ダレン・ブラウン氏。これまでかなり独特な奇術を披露し、物議を醸してきた奇術師だが、9月9日の夜にブラウン氏が生放送のテレビ番組で披露した「宝くじの当選番号を当てる」パフォーマンスが、いま、英国内で話題沸騰中だ。

ブラウン氏は、これまでも数々のショーで話題を振りまいてきた。例えば、弾丸を1発装填した銃を自分のこめかみに当てて撃ち続け、最後まで弾丸が発射されることがなかったロシアンルーレット。このパフォーマンスはまず、一般公募で選ばれた男性助手が、1から6まで書かれた回転式拳銃の弾倉のどこかに1発だけ弾を込める。そしてブラウン氏は、弾が入っていないと思う数字を指定。自分のこめかみに銃を当て、引き金を引く……というスリル満点のパフォーマンスだ。この模様は日本のテレビ番組でも紹介されたことがあるので、ひょっとしたら見たことがある人もいるかもしれない。(YouTubeでも「Derren Brown - Russian Roulette」のタイトルで動画が公開されている)

ブラウン氏のパフォーマンスの肝は、人の心を読んで利用する力にある。ロシアンルーレットでも予想に入る前、助手に「落ち着いてゆっくり、大声で1から6までカウントして」と声をかけ、その微妙な変化から弾を入れた数字を読み解いたと言われている。この番組が放送された際には、視聴者から称賛の声が上がる一方で、真似する人を懸念する非難の声も飛び出し、大きな論議を呼んだという。

そんなブラウン氏が今回挑んだのが、9月9日に抽選が行われた英国のロトくじ「ナショナル・ロッタリー」の当選番号である、6つの数字を当てるというもの。その様子は、抽選当日に英放送局チャンネル4のスタジオで生放送された。ブラウン氏とカメラマン2人のみの静かなスタジオには、1から49の数字の中から放送当日に選んだ6つの数字が書かれたボールと、英放送局BBCが“裏番組”で放送していたロトくじ抽選番組を映し出すテレビが1台あるだけだ。

ただ、放送が始まったときには、数字が書かれたボールは視聴者に見えないよう裏向きにされ、どの数字を選んだのかを確認することができない。これについてブラウン氏は「当選数字を最初に発表する権利がBBCにあると、キャメロット(ロト運営会社)に確認したため」と、BBCへの配慮だったと説明している。この点を「予想を発表するのは違法ではなく、ナンセンス」(英紙タイムズより)と疑問視する意見もあるが、YouTubeで公開されている動画「Derren Brown The Event - Lottery Prediction」を確認する限りでは、番組中はボールが終始画面に映し出されており、誰かが入れ替えることはできそうにない。

ロトくじの抽選が始まると、ブラウン氏は手を口に当てながらテレビを見つめ、静かに抽選の行方を見守り始める。そして当選数字が抽選機によって1つずつ選ばれ、6つの数字が出揃うと、手に持ったボードに数字を書き写し、予想したボールの数字と照合。結果、すべての数字を的中させたという、驚くべきパフォーマンスとなった。

このくじを買っていれば1等賞金240万ポンド(約3億6,700万円)を獲得できたブラウン氏だったが、チャンネル4の上層部から購入を禁止されていたため、賞金はゼロ。しかし、一体どうのように予想したのか、画面の中からはうかがい知ることができず、まさに“衝撃”のパフォーマンスといった内容だ。この生放送の最後にブラウン氏は、「9月11日の夜、どのように予想したのかをテレビで明かす」と話しているため、多くの視聴者が種明かしを心待ちにしているに違いない。

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