1,400万回再生動画「ピアノを弾く猫」、オーケストラと共演の新作も評判に。

2009/07/23 18:28 Written by Narinari.com編集部

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欧米を中心に人気を博している「ピアノを弾く猫」をご存じだろうか。「ノラ」という名前のこの猫は、米フィラデルフィアでピアノ教室を開いているベッツィ・アレキサンダーさんの飼い猫。1歳でピアノに興味を示し始めたというノラは、4歳になった2007年に鍵盤を叩いている動画がYouTubeへ投稿されると、たちまち人気者になった。その動画は、現在までに1,400万回以上再生され、寄せられたコメントは2万4,000件にものぼっている。そんなノラが今年6月、リトアニア人指揮者の申し出からオーケストラとの共演を実現。リトアニアで開かれたコンサートの模様は7月上旬に「CATcerto. ENTIRE PERFORMANCE. Mindaugas Piecaitis, Nora The Piano Cat」のタイトルでYouTubeに投稿され、こちらも評判を集めている。

アメリカン・ショートヘアのノラが人気を集める要因は、かわいらしい外見だけではない。大人気となった「“NORA: Practice Makes Purr-fect” - Check the sequel too.」と題された動画では、ノラがピアノに向かって背筋を伸ばし、左右の前足を鍵盤に置くと、尾を軽やかに揺らしながら、気ままに演奏。さらに人間と伴奏する場面では、前足だけではなく顔や首も鍵盤に押し付けて音を奏でている。

可愛らしい姿とセンスの良さを兼ね備えた猫の登場は各方面で話題となり、欧米のテレビや新聞、雑誌だけでなく、日本からの取材も受けたようだ。

この動画を友人から教えてもらったリトアニア人指揮者のMindaugas Piecaitis氏は、ノラの演奏に魅了され、ネット上でノラの情報を調査。そのうちに、ノラとの共演を思いついた。「CATcerto」と名付けたこのプロジェクトをノラの飼い主のアレキサンダーさんに相談したところ、快諾されたため、実現に至ったという。

共演といっても、実際にPiecaitis氏とノラが同じ舞台に立ったわけではなく、ノラが演奏したピアノの音に合わせてPiecaitis氏が新たに曲を作り、舞台上で動画とオーケストラによる演奏が披露された。

Piecaitis氏は、アレキサンダーさんが用意したノラの演奏動画から音をメモに取り、曲を完成させたそうで、その苦労は「CATcerto」の公式サイトで紹介されている。Piecaitis氏は曲作りだけでなく、ノラの演奏をどのように使って組み合わせるかに腐心したとコメントしており、オーケストラを使った初めてのリハーサルでは、ノラの音が出るタイミングを推測するのが難しかったという。

ビデオの編集、オーケストラの演奏スピードなど細心の注意を払いながらリハーサルを繰り返し、迎えた6月5日の本番、披露された曲は、全体が猫の動きを思わせるような内容となっている。軽快な走りを思わせるテンポ、しなやかな尻尾の動きを思わせる音の変動など、スクリーンに映し出されるノラの演奏もあって、目と耳の両方から猫の世界を堪能できる仕上がり。テンポだけではなく、メロディーも曲を通してメリハリが利いており、4分弱の演奏があっという間だ。訪れた観客も、演奏の終了と同時に歓声で答えており、満足している様子が伝わってくる。

このオーケストラと共演した動画も7月7日にはYouTubeに投稿され、現在までに約7万回再生されている。YouTubeのコメント欄には「これは素晴らしい。音楽を使って猫とコミュニケーションを取る試みを見せている」「ノラは生まれながらに音楽家だ」「音はランダムでも、ノラの演奏じゃなきゃだめだ」との称賛が多数寄せられている。「次の公演が気になる」とのコメントも複数見られ、今後の動向にも期待が集まっているようだ。

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