中国の高校生が「ヘリコプター通学」、ネットに動画が流れ話題に。

2009/07/16 09:41 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


芝生が敷き詰められた学校の運動場に爆音を鳴り響かす1台のヘリコプター。そこから白い制服を着た学生がひとり飛び出し、一目散に画面隅へと消えていく――。そんな動画が中国のネットにアップされ話題を読呼んでいる。15秒程度の短い動画だが、常識では考えられない映像にコメントが殺到。まるで映画のワンシーンにあるかのような“ヘリコプター通学”に「ウソだろう」「羨ましい!」など、様々な声が飛び交っている。

この“ヘリコプター通学”を報じた「広州日報」によると、動画が撮影されたのは広東省東莞市の「東華高等学校」。同紙の記者が動画の映像を調べたところ、黄色い建物と時計塔に描かれた学校紋章が同校と似通っており、学校側に確認を取ったそうだ。

学校関係者は「確かにうちの学校です。この男子学生は高校2年生の生徒です」と認めたものの、この動画自体は2007年に撮影されたものだと説明。2007年のある日曜日の午後、この学生の父親は学校に何の連絡もせず、いきなり学校の運動場にヘリコプターで乗り着けたのだという。そして学生が降りた後、またすぐに飛び去ったそうだ。

学校が学生の父親に事実関係を問い合わせたところ、「車が渋滞していたため、ヘリコプターで子どもを学校に送り届けた」と釈明。安全面などの問題から、今後はヘリコプターで通学をさせないように注意を受け、それからは二度と“ヘリコプター通学”は起きていないという。同紙の報道では、この父親は実業家で、ヘリコプターで飛び回る忙しい日々を送っていたと伝えている。

東莞市といえば、「世界の工場」の代名詞とも言われる一大工業地帯で、多くの日系企業が進出していることでも有名な地域。最近は金融危機の影響により、華やかな話題よりも工場の倒産や労働者のストライキといった暗い話題が目立つが、「2007-2008世界都市競争力報告」では、経済成長の最も速い世界の20都市にも選ばれている。そのため、急速な経済発展の恩恵を受ける者とそうでない者の貧富の差が拡大しており、ネットでは今回の“ヘリコプター通学”に対し「東華高等学校のそばに空港を作らないと。金持ちが多過ぎるから」といった皮肉ともとれるコメントも多く見られる。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.