英女子生徒100人が「制服のミニスカート禁止」撤回求め授業ボイコット。

2009/06/22 17:47 Written by Narinari.com編集部

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1990年代に女子中高生がファッション感覚で取り入れた「制服のスカート丈=短い」というスタイルは、一過性のブームに終わらずに定着。今ではごくごく当たり前の着こなしとなっているが、今年2月、そうした制服の短いスカート丈に、新潟県内の高校が「待った」をかけ、話題を呼んだことを覚えているだろうか。

写真週刊誌の調査によって女子高校生のスカート丈が「日本一短い」とされた新潟県では、2月から県内の高校で本格的な指導がスタート。「女性の品欠く」「勉強もスカートも、やる気次第でまだまだのびるんだ」といったポスターを廊下に掲示し、下校する生徒の服装チェックなどが行われた。しかし、当の生徒たちは“自主性”などを主張。指導への反発や疑問視する声が多く聞かれたという。

こうしたスカート丈をめぐる学校と生徒の摩擦は、日本だけでなく英国でも同じようで、英チェスターにあるアプトン高校でも、学校の「短い丈スカートは禁止」との通達に生徒が反発する一件が起きた。生徒たちは授業をボイコットした上に、教員との話し合いも物別れに終わると、一部は暴徒化する生徒まで現れたという。

アプトン高校の校長は、通達の経緯を「繰り返し注意をしてきたが、スカートの長さがどんどんおかしくなってきた」と説明し、「男性教員が女子生徒について2階に上がるとき、どこに目をやれば良いのか」と困惑の色を浮かべている。そのため、学校側は「スカートの長さをひざ丈にしなければ、生徒全員ズボンをはかせる」と予告するなど、かなり強硬な構えで事態に臨んだ。

しかし、通達を受けた生徒側も黙ってはいない。SNSの「Facebook」を通じて、学校側への抗議行動を計画。生徒100人以上が、校長に話し合いの場を持つよう要求し、授業のボイコットを決行した。

その結果、生徒たちと校長の間で、スカート丈に関する話し合いの場が持たれ、校長は生徒の意見に耳を傾けることに。しかし、校長が授業に参加するよう説得すると、一部の生徒はこれを拒否。学校内を走り回ったり、教員を罵倒し始めたりと、暴徒化する事態へと発展してしまった。

もちろん、生徒たちにも言い分はある。抗議に参加した女子生徒は、学校側は抗議をする生徒たちを教室に閉じ込め、隔離していたと証言。また、一緒に参加した彼女の妹も「私たちはただ意見を伝えたかっただけで、平和的に抗議するはずだったのに、先生たちが状況を悪化させた」と話し、「みなそれぞれ自分の意見を言う自由はある」と、強硬な態度を取った学校側を非難している。

この話を聞いた姉妹の母親も「若者が着たい服を選ばせてあげればいい」「女性の感覚と選択の問題よ」と、子供たちの主張に理解を示すなど、生徒たちの行動を後押しする構え。また、別の生徒の親も「短いスカートをはいて勉強に影響があるのか」と学校側の姿勢に疑問を呈し、「ズボンをはかせるなんて間違ってる。もしそうするなら、この学校は辞める」とまで言い放っている。

現在、生徒たちと学校側の話し合いは平行線のままで、着地点は見えていない。どちらかが譲歩や妥協をするなど、事態が打開されなければ、9月にも強制的に生徒全員がズボン着用となる予定だ。

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