雷に打たれた少女が奇跡的に軽傷、救ったのは2つの「アイ」。

2009/06/22 13:33 Written by Narinari.com編集部

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梅雨入りとともに、雷が発生する日も増えてきた。何もない野原やグラウンド、ゴルフ場のような屋外にいる場合は、樹木を避雷針代わりにし、電流が流れてこないよう幹や枝から2、3メートルほど離れる方法がよいとされているが、英国の14歳の少女が木の下で休んでいたところ、不運にも雷が直撃。しかし、奇跡的に比較的軽傷で助かったのだが、少女を救ったのは2つの「アイ」だったという。

英エセックスに住むソフィー・フロストさんとメーソン・ビリントン君は14歳の恋人同士。6月15日の下校途中に2人はデートを楽しんでいたところ、夕方に天候が悪化して嵐になったため、グラウンドの木の下でやり過ごすことにした。しかし場所が悪かったのか、落ちた雷がソフィーさんに直撃。30万ボルトの電圧が胸から足首を通り抜け、手をつないでいたメーソン君も感電、2人はその場で気絶してしまう。

先に目が覚めたメーソン君は一時的に目がよく見えない状態になっていたが、状況をつかみきれない中、火傷を負って倒れてるソフィーさんに気づくと安全な場所へ運び、病院へ運ぶため通りかかった車を止めたという。病院に運ばれて治療を受けたソフィーさんは、雷の直撃を受けたにもかかわらず、首と胸、足の火傷のみで済んだ。

英紙デイリー・エクスプレスによると、この嵐で16頭の牛が感電死したのだそう。雷の凄まじさを物語っているが、雷被害の専門家であるメアリー・アン・クーパー博士は、2人が手をつないでいたことで雷の被害を軽減できたと語っている。また、マンチェスター大のイアン・コットン博士(電気工学)も、英紙デイリー・メールに対して「2人が手をつないでいたから、雷の影響を弱めたのだろう」と推測。どのように30万ボルトもの電流が分散するのかは「複雑で分からない」としているが、いずれにせよ2人の仲睦まじさがソフィーさんを救ったようだ。

一方、英紙サンは、数日前に祖母から買ってもらったばかりの「iPod」がソフィーさんを救ったとしている。雷が直撃したとき、ソフィーさんはヘッドホンを首まわりに下げていて、このコードの部分にも雷が走ったので軽傷で済んだと説明し、もし仮に耳に付けていたら「彼女は今日ここにいなかっただろう」と伝えた。ソフィーさんは、同紙に対して「みんながiPodが体から雷をそらしたに違いないって言うわ」とコメントしており、医師からも「iPod」のお陰で助かったと言われたそうだ。

各紙に掲載された写真を見ると、ソフィーさんの胸元には大きな傷跡が生々しく残っているものの、あと2週間ほどで完全に回復し、火傷の跡すら残らない可能性が高いのだとか。ソフィーさんとメーソン君の「愛」と、「iPod」の、2つの“アイ”が生んだ今回の奇跡。2人は通りがかりの車を運転していた女性への感謝も忘れておらず、花と感謝の気持ちを記したカードを贈ったという。

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