ゴム製アヒルを容器代わりに水分補給、90歳女性が3日間浴槽で生き延びる。

2009/06/13 20:37 Written by Narinari.com編集部

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ゴム製アヒル(ラバー・ダッキー)は、大きさ8センチほどの黄色いアヒルの形をした愛らしいオモチャ。米国では定番のお風呂用オモチャです。中は空洞になっているのでプカプカとお湯に浮かべたり、中に水を吸い込ませて(おなか部分に穴があいている)水鉄砲のように使うこともできます。

余談ですが、ラバー・ダッキーは「セサミストリート」のキャラクターのひとりであるアーニーが愛用しており、彼が歌う「ラバー・ダッキー」という曲はことに有名。

「ああ、ラバー・ダッキー。君こそが、僕の大切なモノ。お風呂の時間が本当に楽しくなるんだ。ラバー・ダッキー、大好きだよ。プップディブー」

という歌詞で、発表時には大ヒットしたのだとか。アーニーほどハマりこむ人はあまりいないでしょうが、ほがらかな姿のラバー・ダッキーは子供に限らず、みんなの人気者です。

さて、そのラバーダッキー。ある女性の命綱になったということが、米国で話題となりました。カリフォルニア在住のシャーレイ・マッドセンさんは、90歳で一人暮らしをしているおばあちゃん。ある日、お風呂で浴槽に入ろうとしたところ、自分の体を支えることができなくなり、そこから出られなくなってしまったのです。

いつもは何かがあった時のために、常に電話を手の届きやすい場所に置いていたのですが、この時はそれを忘れていました。こうして動けなくなってしまったマッドセンさんは、助けを求めることもできず、そのまま3日間も浴槽に浸かったままになってしまったのです。幸い蛇口には手が届いたため、時々お湯を注ぎたしては、なんとか体を温め続けました。

しかし、問題は食べるもの。とりあえず水分だけでも補給できないか、と考えていた時に目についたのがラバー・ダッキーでした。これを容器代わりに水道の蛇口からお水を吸い込ませ、それを口に含むようにしたのです。「お風呂なんだから、お水は手ですくって飲めば良いではないか」と考えてしまいそうですが、ご年配になると、嚥下(えんげ=飲食物を飲み込む機能)が低下している場合もあるため、マッドセンさんにとってラバー・ダッキーからお水を飲む方法は、もしかしたら他の方法よりも容易だったのかもしれません。

マッドセンさんに数日間連絡が取れなかったため、遠くに住む娘さんが心配して他の家族に連絡。自宅に調べに行ってみたところ、か細い声で助けを求めるマッドセンさんを発見しました。病院に運ばれたあとは疲労の回復に努め、長時間水中にいたためにダメージを受けた肌の治療を受けていますが、命に別状はないようです。

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