マンUがC・ロナウド選手の交渉容認、史上最高額128億円でレアル移籍へ。

2009/06/12 03:41 Written by Narinari.com編集部

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サッカー、スペイン1部のレアル・マドリード新会長にフロレンティーノ・ペレス氏が就任して10日あまり。かつてジネディーヌ・ジダン氏らスター選手を集め「銀河系軍団」を作り上げた人物だけに、この夏の移籍市場でレアルの動向はサッカー界の注目の的だった。ペレス氏の手腕は早速発揮され、6月9日にミラン(イタリア)からカカ選手(ブラジル代表)を移籍金6800万ユーロ(約93億円)で獲得。ここでサッカーファンやメディアの興味はもう1人のターゲット、クリスティアーノ・ロナウド選手(ポルトガル代表)に移った。

レアルはC・ロナウド選手の獲得のため、所属先のマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)に8000万ポンド(約129億円)という破格の移籍金を提示した。これは、2001年にユベントス(イタリア)からレアルに移籍した際の7300万ユーロ(当時のレートで80億円前後、現在では約101億円)をしのぐ金額だ。これまで同選手の放出を頑なに拒んでいたマンUだが、ついに「C・ロナウドがレアルと交渉することを認める」と発表した。

マンUのコメントは6月11日に公式サイトで短く伝えたもので、その中でレアルから移籍金8000万ポンドのオファーがあったことを認めている。このオファーについて、C・ロナウド選手側が「(昨年に続いて)再び移籍したいという願望を明かした」ため、話し合いの末にレアルと同選手が交渉を持つ許可を与えたという。マンU側は移籍について6月30日までに解決するよう同選手に求め、結果が出るまで一切コメントをしないと表明した。

英紙デイリー・テレグラフでは、マンUが手のひらを返して容認した理由を分析。C・ロナウド選手とアレックス・ファーガソン監督の関係悪化の可能性のほか、マンUが7億ポンド(約1130億円)ともいわれる負債を抱えており、巨額オファーを受け入れざるを得なかったとも伝えている。

また英紙デイリー・ミラーは、ファーガソン監督の頭の中では、昨年のレアルへの移籍騒動の時からC・ロナウド選手の放出は計算済みだったはずと指摘。さらに、同選手がチーム内でも浮いた存在となっていたのは公然の秘密と解説しつつ、「ファーガソン監督は、1人のスーパースターよりもチームの和を選んだ」としている。

本人が移籍を希望していることからも、各メディアではC・ロナウド選手の移籍を確実視しており、話題は早くもマンUの補強予想へと移行しつつある。中でも、バイエルン(ドイツ)のフランク・リベリー選手とリヨン(フランス)のカリム・ベンゼマ選手の両フランス代表を挙げるメディアが多いようだ。

リベリー選手もレアルの獲得候補に挙げられていたが、世界的スターのカカ、C・ロナウド両選手の獲得が実現しそうなだけに、レアルへの移籍は消滅した可能性が高い。マンUにとって立ち去ったスーパースターの穴埋めに最適なのは間違いないだろう。また、ベンゼマ選手は21歳の若さながら代表でも活躍するだけに、ステップアップとしてマンU移籍を求めることが指摘されている。

C・ロナウド選手の実力の高さゆえに、英メディアは移籍報道に関してかなり攻撃的な論調が目立つ。とはいえ、本人の意思に反して残留させるのは、マンUファンも望んでいないだろう。史上最高額の移籍金を手にしたマンUがどの選手を獲得するのか、そしてペレス会長のもとで着々と戦力増強を進めているレアルが覇権奪回できるのか、今後も注目だ。

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