USB接続の超小型電子レンジ開発に成功、充電池で“モバイル”も実現か。

2009/06/10 10:35 Written by Narinari.com編集部

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お弁当を温めたり、冷凍食品を解凍したり、調理の下ごしらえをしたりと、いまや生活に欠かすことのできない家電となった電子レンジは、一家に一台、キッチンに置くのが一般的。でもそう遠くない将来、電子レンジは“1人1台”パソコンの脇に置いたり、キャンプに持ち出したりする時代が来るかもしれない。まだ商品化は未定ながら、英国で高さ約19センチ、幅約16センチの超小型電子レンジが開発された。電源はUSBとリチウムイオン電池の2パターンを用意しており、開発メーカーの英GAMA Microwave Technologyは、販売価格を100ポンド(約1万5,800円)と見込んでいる。

「Beanzawave」と名付けられたこの電子レンジは、同社が食品大手ハインツ英国の依頼により開発したもの。内部の高さは15センチで、ハインツ社のレンジアップ食品「SNAP POTS」がぴったり収まる。英国内で販売されている「SNAP POTS」は、ヨーグルト製品などで見られる4つの小分けカップに入れられたスープ入り豆料理だ。カップを切り離し、電子レンジで1分加熱するだけで調理でき、そのまま食べても良し、パンにのせて食べるも良しという手軽さと幅広さが受けている。

ハインツ社も人気を受けて「SNAP POTS」の宣伝に力を入れており、今回の「Beanzawave」は職場で気軽に食べられるようにとの願いを込めて開発したという。

「SNAP POTS」以外にもパイやハンバーガー、紅茶1杯など使い方は多岐にわたっており、パソコンにつなぐだけで利用できるほか、リチウムイオン電池で動かすことも可能だ。GAMA社は「キャンプの時、あるいは漁師やスポーツを楽しむ人たちの手助けになるだろう」と自信を示している。

ハインツ社も「Beanzawave」の需要はあると確信しており、「当社の調査で、事務員の69%は昼食時に外出できないほど多忙であることが明らかになっている」とコメント。そうした会社員だけでなく、勉強中の学生にも活用されるかもしれないと英紙デイリー・メールは分析している。

販売価格は100ポンド(約1万5,800円)と見込まれているが、同紙は携帯電話のように大量生産によりコストが下がれば、価格が下がる可能性があるとした。いまのところ商品化は未定とされているが、ハインツ社側は「生産に関して市民からの声を受け取ったら、前向きに検討したい」と語っている。

同紙のコメント欄では「USBでちゃんと温められるだけの電力を得られるのか」と懸念を示す声もあるが、おおむね「かっこいい」「ぜひ欲しい」という好意的な意見で占められているようだ。

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