議論を呼んだ「66歳の母」が無事出産、英国の最高齢出産記録を更新。

2009/05/29 18:54 Written by Narinari.com編集部

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先週英メディアが「英最高齢の出産か」と報じて以来、注目を集めていた会社経営者のエリザベス・アデニーさん。過去に結婚したものの、出産の経験がないまますぐに離婚、以来66歳の現在まで独身を通してきた女性だ。そんなエリザベスさんは昨年、体外受精をするためにウクライナへ渡航(※英国では50歳以上の女性に体外受精を行わない病院が大半のため)。待望の妊娠を果たし、出産の日を心待ちにしながら、60万ポンド(約8,650万円)と言われる邸宅に子ども部屋やプールを作り、乳母も雇うなど準備を整えてきた。

そして迎えた5月26日、帝王切開で約2,300グラムの男の子を出産。2006年に62歳の女性が体外受精で妊娠・出産した記録を塗り替え、英国の最高齢出産記録を更新した。

英国では「66歳の妊娠・出産」が伝えられて以降、激しい議論が巻き起こっている。英国国教会は「子どもが欲しい気持ちは理解できるが、子どもにとって本当に良いことなのか」とのコメントを発表。また、市民からもエリザベスさんの行動に「無責任」「自然に逆らっている」との批判の声が上がり、メディアの取材にエリザベスさんはコメントを拒否して沈黙を続けてきた。

そうした中、なぜ66歳になったいま、エリザベスさんが子どもを欲しがっているのかという疑問に答えるヒントになりそうな話題を、英紙デイリー・メールが報じている。かつて離婚した元夫とその連れ子だった娘に取材を敢行したものだ。

同紙によると、元夫のロバート・アデニーさんがエリザベスさんと結婚したのは、1989年のこと。このとき46歳だったエリザベスさんは、とても子どもを欲しがり、不妊治療を積極的に受けていたという。しかし、3人の子どもを連れて結婚したロバートさんは子作りに対して積極的になれず、それがもとで夫婦の関係は悪化。また、エリザベスさんの治療がなかなか効果を見せなかったこともあり、いさかいが絶えなくなってしまった。さらに悪いことに、エリザベスさんはロバートさんの子どもたちとも折り合いが悪く、わずか8か月で夫婦生活は破綻してしまったそうだ。その後、離婚確定まで10年かかったことや、ロバートさんの娘・ルシンダさんが「彼女は気が強く、仲良くなれなかった」とするコメントも紹介している。

今回、エリザベスさんが無事に出産したことは、英メディアのみならず、米メディアも紙面を割いて報道。米紙ロサンゼルス・タイムズは「英国では今回の件により、不妊治療を望む女性を何歳で断らなければならないか、再び議論となっている」と紹介したほか、エリザベスさんのように自国で体外受精を受けられない高齢の女性たちにとって「ロシアなど、旧ソビエト諸国の病院では、人工授精がビジネスとして急成長を見せている」とも伝えている。

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