苦難乗り越え「浪人」から復活、中日の河原純一投手が2年ぶり登板。

2009/05/25 08:00 Written by Narinari.com編集部

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巨人、西武と渡り歩き、1年の「浪人」生活を挟んで中日にテスト入団した河原純一投手が“復活”を遂げた。5月24日に行われた中日ー日本ハム戦の8回に中継ぎ投手として1軍登板。約2年ぶりとなる実戦登板は1回を被安打1、三振1の無失点と上々の出来で、プロ入り14年目で初めてのホールドを記録するというオマケ付きだ。首脳陣から与えられた猶予は2009年の1シーズンだが、今年36歳の河原投手は、来年以降の現役続行に向けて好スタートを切っている。

河原投手は巨人が日本一になった2002年にストッパーとして活躍し、49試合に登板、5勝3敗28セーブ、防御率2.70の成績を挙げてチームに大きく貢献。1994年のドラフト1位という「スター候補生」は、長年先発として大成できずにいたが、2002年に就任した原辰徳監督(第1期)がストッパーに抜擢したことで才能が開花した選手だった。

ところが翌年からは急に成績が下降線をたどり、四球病に悩まされて「ストッパー失格」となった挙げ句、2005年の開幕直前に西武へトレードに。西武ではひざの靱帯を損傷する大けがを負ったこともあり、在籍3年間で2勝13敗と結果が残せず、2007年オフに自由契約となってしまった。

その後、12球団合同トライアウトに参加したものの、獲得に名乗りを上げる球団は現れず。それでも現役にこだわる河原投手に引退の二文字はなく、2008年は「浪人」生活に突入。母校の駒澤大学などで黙々とトレーニングを続け、再びプレーできるチャンスをうかがっていたが、そうした姿勢を評価した中日の落合監督の手によって現役復帰の道が開かれ、現在に至っている。

「もう一度、1軍のマウンドで投げる」という目標は達成されたものの、河原投手の挑戦は始まったばかり。まだ長い残りのシーズン、どのようなピッチングを見せてくれるのか、注目しておきたいところだ。

なお、「浪人」から現役復帰して活躍した選手には、ロッテの小宮山悟投手(メッツから帰国後、2003年にプロ野球解説者などを務めながら1年間浪人)、オリックスのタフィ・ローズ外野手(巨人退団後にレッズ入団も、マイナー降格を通告され2006年に引退。1年後に復帰)、ヤクルトの木田優夫投手(2002年に腰痛治療のため1年間浪人)、ロッテの代田建紀外野手(2003年オフに自由契約も、1年後にバレンタイン監督の意向で再入団)などがいる。

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