紙飛行機の世界大会で日本人が優勝、「曲芸飛行」で世界一に輝く。

2009/05/07 11:38 Written by Narinari.com編集部

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5月1〜2日にわたり、オーストリア・ザルツブルク空港で紙飛行機の世界大会「レッドブル・ペーパーウィングス」が開かれた。この大会は、大学生と専門学校生を対象に「最長飛行距離」「最長飛行時間」「曲技飛行」の3部門を競うもの。2006年に初めて大会が開かれ、今回が2回目の開催となる。83か国253人によって争われた今大会では、日本人として初参加した岸浦武繁さんが「曲技飛行」部門で世界一に輝いた。

岸浦さんは現在38歳で、広島県福山市にある「日本折り紙ヒコーキ協会」の主任指導員の肩書を持つ、その道の「プロ」。地元企業で会社員として務める傍ら、NPO法人が運営するやまなみ大学に在籍していたことで、念願の大会参加につながった。

同大会の日本予選は今年1月から東京と大阪で順次開催し、4月4日に羽田空港の日本航空格納庫で各部門上位10人ずつによる最終予選が行われた。最長飛行距離、最長飛行時間の両部門は会場で渡されるA4判の公式用紙で紙飛行機を作って競い、曲技飛行部門はあらかじめ用意された紙飛行機を使って1分間の制限時間でパフォーマンスを披露、審査員がポイントを付けて順位が競われる。

日本予選に参加した岸浦さんは最長飛行時間、曲技飛行の2部門を制覇。特に、紙皿を重ねたくす玉のような仕掛けを空中で割り、中から大きさ約10センチの400あまりの小さな紙飛行機を飛ばした曲技飛行は30点満点中29点を獲得している。最長飛行時間部門は2位の慶応大生に世界大会出場権を譲り、岸浦さんは曲技飛行部門で世界に挑むこととなった。

迎えた世界大会で、仕掛けの中の紙飛行機を600に増やした岸浦さんは56ポイントを獲得。2位に4ポイント、3位に10ポイント差をつける大差での優勝となった。大会公式サイト(//www.redbullpaperwings.com/)では、岸浦さんが笑いながら「日本に帰っても誰も結果を信じないでしょう」とコメントしたことを紹介している。

岸浦さんは5月4日に帰国し、早速自身のブログで優勝を報告。ともに大会へ参加したチームメイトやアジア人に向け「みんなのおかげで優勝できました」「連合TEAM ASIA 応援ありがとう! アジアがひとつになりました!!! 本当に感動しました」と感謝の気持ちを述べ、「本当に涙が出るくらい(出ましたが・・・)うれし〜い!」と喜びの声をつづっている。

このほか、最長飛行距離部門ではクロアチアのヨビツァ・コズリツァさんが前回の記録を15メートル上回る54.43メートルで2連覇を達成。ヨビツァさんは連覇のために3週間特訓し、「昨晩は肩に氷をあてて寝ました」と語っている。ブラジル人が優勝した最長飛行時間部門の最高記録は11.66秒の結果だった。

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