母親から息子への電話攻撃は「ストーカー」、裁判所が処罰下す。

2009/04/10 23:25 Written by Narinari.com編集部

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皆さんは、家族とどの程度の頻度で連絡を取るでしょう。一緒に暮らしている場合ならともかく、離れて暮らしており、さらに仲の良い家族だとしたら、毎日電話で話しているという人もいるかもしれません。

でも、いくら家族とはいえ、数十分おきに電話が鳴ったとしたら。しかもその相手が自分の母親だったとしたら、どう感じるでしょう。仕事を持っている人なら、さすがに

「家族なんだから、忙しい時間ぐらいわかってよ!」

と、怒ってしまうかもしれません。

オーストリア在住のある男性は、73歳になる母親からのたび重なる“電話攻撃”を2年半以上も受け続け、先日、とうとう母親を加害者とした「ストーカー被害」として、民事裁判を起こしました。

この母親、なんでも多い時には1日50回近くも電話をかけてきたそう。さすがに、それだけの回数となると、生活にも支障が出てしまいそうです。裁判所もこの男性の訴えを認め、母親には47,000円相当の罰金を課しました。子どもを想う親と言えども、行きすぎた行為は許されないということなのでしょう。

しかし処罰を受けた女性のほうは、やはり腑に落ちない様子。裁判所では

「息子と話したかっただけなんです。息子も娘も私の電話にでることはほとんどなかったし、今15歳になる孫とも、まだ一度も会ったことがない」

と、説明。彼女が孤独を感じていたことも伺えます。もちろん息子さんも、実の母親を訴えなければならないというジレンマを、強く感じていたことでしょう。それでも何らかの対応を取らねば、母親の行為がさらに深刻になる可能性もあったのです。

母親の寂しさも、息子の辛さも、そのどちらも理解できるだけに、裁判所の判断がどちらに下されたとしても、やり切れないケースだったと言えるかもしれません。

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