現代の医療ミステリー、原因不明で治療できない不思議な疾患の数々。

2009/04/06 15:00 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


いろいろな専門医に診てもらったけれど、原因がどうしてもつかめない……。そうした病気ほど辛いものはありません。確かに科学やテクノロジーが発達しているとはいえ、現代医療では治すことができない疾患は、まだまだたくさん存在しています。

「体の不思議」と言ってしまえば簡単ですが、その疾患を抱えている人にとっては、とても辛いこと。今回ご紹介する人々も、それぞれに不思議な「病状」を抱えており、一体どうしてこんな症状が出るのか、医師も原因が分からずにお手上げ状態なのだそうです。

クリストファー・サンズさんは、2年前から原因不明の「しゃっくり」が止まらずにいます。普通なら数分から数時間で収まるハズなのに、いっこうに止まる気配がありません。医師は横隔膜の異常だろうと検査をしたものの、どこにも問題が見あたらず、頭を抱えてしまいました。クリストファーさん自身も、専門のコップ、ヨガ、催眠術など、しゃっくりを止める効果があると言われるものを試しているそうですが、効果はまったくなし。生活にも支障が出て、大変な苦労をしています。

オーストラリア出身のナタリー・アドラーさんが抱えているのは、時々「目が開かなくなる」という症状。

「夜寝る前に、目がなんとなく重くなったような気がするの。そうなると翌朝からまぶたが閉じたままになって、まったく開かなくなるわ」

と話すナタリーさん。なんとその症状は、3日間も続くそうです。ただし、その3日が過ぎるとまた普通に目が開いて、視力にも問題はないのだとか。米・豪の医師団による検査が行われましたが、原因はまだつかめていません。果たして病理の問題なのか、それとも精神的なものなのか、それすらも未知のままです。

オランダのウィム・ホフさんは「寒さを感じない」という特異体質。感じないだけでなく、凍傷にもならないというから驚きです。北極圏の近くで裸足のままハーフマラソンを行ったり、氷に覆われた海の中を80メートルも泳いで、ギネスブックに認定されたこともあります。さらに、最近ではエベレストに半ズボン姿で登山に行ったそうです。医師らは、この特異体質はホフさんの「交感神経」に関係しているのではないかと予測していますが、やはり真相は判明していません。

4歳になるレット・ラム君は、「眠ることが出来ない幼児」。生まれた直後から、あまりにも眠らない新生児を両親が心配し、医師に診せたのです。最終的には頭蓋骨の形状異常によって、睡眠を司る脳の一部が圧迫されていることが判りました。そして今年の始めに、レット君はその頭蓋の圧迫を和らげるための手術を受け、無事に終了。ただ、彼がこれから眠る能力を持つようになるかは、時間を置かないと判らないそうです。

このほかにも、「一度見聞きしたことは、絶対に忘れられない」という男性や、てんかんの発作が原因で記憶喪失となり、いまだに発作前の記憶が戻らない女性、ある特定の音楽を聴くと意識を失ってしまう女性など、命に別状はないけれど、説明もつかないという症状を持った人々が実在しています。果たして、未来の医療は彼らの症状を治療することができるのでしょうか。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.