元イタリア代表FWビエリがサポーターとの対立で退団、引退の可能性も。

2009/04/03 23:56 Written by Narinari.com編集部

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サッカー元日本代表の中田英寿氏がイタリア1部リーグのセリエAに渡った頃、同リーグの強豪インテルでエースに君臨していたクリスティアン・ビエリ選手(現アタランタ)。ワールドカップ(W杯)の1998年フランス大会や2002年日韓大会にイタリア代表として参加するなど、日本でも知名度の高い選手だが、そのビエリ選手がサポーターとの関係悪化がきっかけとなり、急遽クラブを退団した。

ビエリ選手は1989年のデビュー以来、移籍を繰り返してきた苦労人だが、1997年のアトレティコ・マドリード時代に才能が開花。力強い動きと高い技術でゴールを量産して得点王に輝き、サポーターの支持を集めた。翌年にはアトレティコ・マドリードを退団し、ラツィオを経て1999年にインテルへ加わっている。

インテルでも得点王を獲得するなど活躍したものの、2005年にライバルクラブのミランへ移籍したあたりから、ケガの影響もあって活躍の場から遠ざかることに。出場機会を求めてシーズン途中にモナコ、さらに2006年にはアタランタに移籍した。アタランタはビエリ選手が過去に在籍したクラブで、出身選手がビッグネームになって帰ってきたことにサポーターも喜んでいたが、移籍初年はケガが続いたことで活躍できなかった。

温かく見守っていたサポーターを怒らせてしまったのは、その状況で翌年にフィオレンティーナへ移籍したためだ。正式な挨拶もなくクラブを離れたビエリ選手へのサポーターの憎しみは深く、昨年、アタランタと3度目の契約をしたビエリ選手には、容赦ないブーイングが浴びせられた。

ビエリ選手もサポーターに挑発的な態度をとったことから、双方の関係は悪化。こうした状況を鑑みたアタランタは、本人の希望を受け入れて4月1日付での契約解消を発表した。イタリア紙ガゼッタ・デロ・スポルトは、3月28日に行われたベリンツォーナ(スイス)との親善試合でサポーターから大ブーイングを受けたことが、ビエリ選手に退団の決意を固めさせたと伝えている。

ビエリ選手は思うように活躍できなくなったミラン在籍時からたびたび引退をほのめかす言動をしており、35歳という年齢からも、このまま現役を退くとの見方もあるようだ。

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