イングランド代表のベッカム選手が語る「代表落ち」の苦悩とW杯への意欲。

2009/03/29 13:27 Written by Narinari.com編集部

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3月28日にスロバキア代表との親善試合に臨み、4-0で快勝したイングランド代表。今回代表に選出されたデイビッド・ベッカム選手(ミラン)は後半開始から出場し、代表史上単独2位の109試合出場の偉業を達成した。そんなベッカム選手が今回の親善試合、そして4月1日のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会予選ウクライナ戦と続く代表戦を前に、“イングランド代表”への思いを英ミラー紙に語っている。

ベッカム選手は1996年のイングランド代表デビュー以来、重要な選手の一人として代表のキャリアを築いてきた。しかし2006年W杯ドイツ大会後、スティーヴ・マクラーレン元代表監督が就任した際に、若返りを図る意味から構想から外れ、代表から遠ざかることに。2007年には米ロサンゼルス・ギャラクシーに移籍、一線から退いた選手として見られた時期もあったが、今年1月レンタル移籍したミランでの活躍を機に、輝きを取り戻しつつあるところだ。

ミラー紙のインタビューでは代表落ちした過去を振り返り、当時の時点で選手としてのピークが過ぎていたことを認めている。しかしプレーはトップレベルに通用すると思っていたというベッカム選手は、代表落ちに直面し「自信が打ちのめされた」(同紙より)と大きなショックを受けたそうだ。同時に所属していたレアル・マドリードでも、翌シーズンからの米国移籍を発表したベッカム選手に、当時のファビオ・カペッロ監督(現イングランド代表監督)が激怒。試合の出場機会を奪われる憂き目にあった。

この時は実質終わった選手となっていないかと恐れ、「代表落ちして戻れるとは思わなかった」と、米国移籍を前に苦しんだことを告白。そして今年1月ミランへのレンタル移籍で再び脚光を浴びたベッカム選手は、イタリアでのプレーは楽しく、自信を取り戻したとしている。そしてミランのプレーに満足感を表し「代表の役に立ちたい」と意欲も戻ってきたという。その意欲は、ミランで見せた数々のプレーを代表でも見せたいと、代表戦への試合出場に向けられている。

ベッカム選手は「高いレベルの試合に出ている選手を代表選手にする」というカペッロ監督の条件を守るべく、6月までミランへのレンタル移籍を延長した。7月から半年間は一旦米ロサンゼルス・ギャラクシーに復帰するが、その間にW杯予選も大詰めとなり、イングランド代表も重要な試合が行われる。代表に招集されるかどうかは監督次第としたベッカム選手だが、「代表に指名されなければ、体調を維持して一生懸命プレーするだけだ」と、南アフリカ大会に向けての準備は怠らない意向だ。

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