WBCでダルビッシュに投げ勝った韓国先発投手、メジャーも再注目か。

2009/03/18 23:14 Written by Narinari.com編集部

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3月17日に米国で行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドの日本−韓国戦。今大会3度目の因縁の対決は準決勝進出がかかっていることもあって緊迫した展開が予想されたが、初回で動きの硬い日本の守備に対してソツのない攻撃を見せた韓国が主導権を握り続け、1-4で日本が敗れた。日本代表の原辰徳監督も初回がキーになったことを挙げ、試合の入り方に悔いを見せた。

先発を務めたダルビッシュ有投手(日本ハム)が初回に3点を取られたこともあるが、敗因の1つとして日本の打線が韓国投手陣を攻略できなかったことが挙げられる。日本は毎回のように走者を出すものの、得点したのは五回の1点のみ。要所をきっちり抑えられたことで、精神的にも優位に立たせてしまったようだ。

そんな韓国投手陣の中でも、先発を務めた奉重根(ボン・チュングン)投手に米紙ロサンゼルス・タイムズが注目。過去に米大リーグのブレーブス、レッズに在籍したことなど経歴を紹介しつつ、今回の勝利に喜ぶ秦投手の写真を大きく掲載している。

奉投手は、1998年の高校在学中にブレーブスと契約し、02年にメジャーへ昇格。デビュー戦では当時全盛だったカート・シリング投手と投げ合った。04年にはレッズへ移籍したもののマイナーでの暮らしが続き、06年に戦力外通告、同年に韓国のLGツインズに入団した。

LGでは2軍落ちを経験しながらも、現在はエースとして活躍している。また、韓国代表としても昨年の北京五輪で金メダルに貢献し、今大会の1次ラウンド1位決定戦でも先発して日本打線を抑えた。ちなみに、オリックス時代からイチロー外野手(現マリナーズ)に憧れているそうで、LGでも代表でも背番号「51」をつけている。

今回の試合ではダルビッシュ投手に大リーグのスカウトの視線が集まったが、そのダルビッシュ投手に投げ勝った奉投手をロサンゼルス・タイムズ紙は高く評価。特に、四回の小笠原道大内野手(巨人)まで日本打線に安打を許さなかったことなどを称賛している。

3月15日のキューバ戦が素晴らしい内容だっただけに、日本にとっては悔しい敗戦。しかし、キューバ戦でもいくつか守備面で反省点があったのも事実で、韓国戦では1つのミスが結果につながってしまうということを改めて痛感させられる結果となった。また審判への心証を十分理解していたはずの城島健司捕手(ソフトバンク)が、七回に三振の判定を巡って退場処分を受けたことも反省せざるを得ないだろう。

次は再びキューバ戦。原監督は勝利を義務として誓ったが、気負い過ぎず、日本らしいプレーで準決勝進出の最後の1枠を手に入れてほしいところだ。

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