リアルな日本人女性型ロボットに世界も注目、顔立ちはアニメの影響?

2009/03/16 23:55 Written by Narinari.com編集部

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世界を驚嘆させた本田技研工業の「ASIMO(アシモ)」をはじめ、ソニーの「QRIO’(キュリオ)」やトヨタ自動車の「トヨタ・パートナーロボット」など、1990年代後半から日本を中心に二足歩行ロボットの開発が相次いでいる。特にASIMOは人間との共存性を高めたモデルが発表されており、手塚治虫が描いた「鉄腕アトム」の世界実現まであと一歩だ。

こうして世界のロボット産業をリードする日本から、新たな二足歩行ロボット「HRP-4C」が発表された。産業技術総合研究所が開発したもので、これまでのロボットと違い、頭部と手が人間に近い外観を持つことが特徴。動作も人間に近づけており、ファッションモデルとしての出演も予定している。日本はもちろん、世界中のメディアがこのロボットに注目しているようだ。

HRP-4Cは、産総研が2006年度から3カ年計画で実施した産学連携プロジェクト「産総研産業変革研究イニシアティブ」の一環として開発された次世代ロボットの3プロトタイプの1体。「日本人人体寸法データベース1997-98」にある19〜29歳の日本人女性の平均値を参照としており、身長は158センチ、バッテリーを含む体重は43キロ、関節位置も同データベースに合わせているという。

歩行だけでなく、腰や首などの動作も人間に近づけており、喜怒哀楽の表情を作ることも可能。また、人間の声を認識しての応答動作も可能にした。この機能を生かし、3月23日開幕の第8回「東京発日本ファッション・ウィーク」のファッションショーへの出演を予定している。


HRP-4Cの発表を受け、日本だけでなく世界のメディアも反応した。米国やフランスの通信社が世界に向けて記事を配信し、英国やロシアなどのメディアも相次いで報じている。

この中で、フランス通信社AFPは、日本のメディアでは報じられなかった開発者のインタビューを掲載。 黒髪の頭部を「マンガの感化を受けている」とし、産総研の梶田秀司・研究グループ長による「顔を人間に酷似させると、人々は不気味に感じる」ため、「われわれはアニメスタイルを選択した」という発言を紹介した。

また、米通信社APは「人間のモデルと共演する安全基準をクリアできていない」としている。そのため、東京発日本ファッション・ウィークではHRP-4C用の特設ステージに出演するようだ。

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