WBC韓国代表は「日程問題」に抗議も、日本戦は途中で諦めていた?

2009/03/08 15:10 Written by Narinari.com編集部

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ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドA組最大のヤマ場だった日韓戦。勝てば米国での2次ラウンド進出が決まるとあって、先発は予想通り松坂大輔投手(レッドソックス)と昨年の北京五輪で日本打線を抑えた金廣鉉投手(SK)、緊迫した投手戦も予想された。

しかし、東京ドームに詰めかけた日韓両国のファンの熱気に圧倒されたのか、両投手とも立ち上がりから制球が定まらない。金投手は決め球のスライダーのコントロールに苦しみ、先頭打者のイチロー外野手(マリナーズ)から3番の青木宣親外野手までわずか6球で1失点。日本は初回に3点を挙げた。

一方の松坂投手もスライダーのコントロールが安定せず、甘く入ったストレートを4番の金泰均内野手(韓華)に特大本塁打を浴び2失点。しかし二回、立ち直りのきっかけが見出せない金投手は、村田修一内野手(横浜)の本塁打などで5点を失いマウンドから降りている。その後は日本が小刻みに点を加え、投手陣も韓国打線を抑えて結局14-2で七回コールド勝ちとなった。

韓国ではソウル市内のパブリックビューイング会場で多くの市民が日韓戦に注目し、序盤での予想外の大差に試合途中で帰る市民が続出した様子が、日本のメディアにも取り上げられた。

コールドで完勝したものの、順当に進めば、韓国との対戦は今後もまだ控えている。金泰均選手の特大本塁打を目の当たりにしたためか、イチロー選手は試合後に韓国代表のパワーに対する警戒を改めて示した。

日本に敗れた韓国は、3月8日の中国戦に勝つと翌日の1次ラウンドA組首位決定戦を含め4日連続で試合することになる。この日程に関しては、投手の投球数制限の問題もあって韓国野球委員会は当初から問題視しており、WBC組織委員会に抗議していたと韓国紙中央日報が3月7日付で伝えた。しかし、WBC組織委員会は日程の変更は不可能と回答している。

投手陣のやり繰りに大きく影響するため、韓国にとって今回の日本戦は日程面でも勝たなければならない試合だったが、序盤から大差をつけられたことで試合途中から次の試合を見据えた選手起用をせざるを得なくなったようだ。また、点差が開いたことは選手の集中力もそいだという。

2次ラウンド進出を決めた日本代表。米大リーグ、パドレスの本拠地で行われる2次ラウンドでは、韓国−中国の勝者、B組(オーストラリア、メキシコ、キューバ、南アフリカ)の上位2カ国ととともに準決勝進出に向けて戦う。3月9日のA組首位決定戦を経て、3月13日に行われるB組最終戦の結果で初戦の対戦国が決まる予定だ。

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