警察官になりたかった強盗、警察署での採用試験に現れたところを御用。

2009/03/02 20:10 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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「飛んで火にいる夏の虫」ということわざがありますが、今回お伝えするニュースも、自分がまいた種とはいえ、実にその通りなお話です。米カルフォルニア南部のサンディエゴで、強盗の容疑者だった男がノコノコと警察署に出向いたところを逮捕されました。自首するようなつもりではなく、本当にノコノコと。

ロメオ・モンティアーノという40歳になるこの男、先月初めに地元「Kマート」でテレビやDVDプレーヤーなど数点の品を盗み出そうとしました。店員が取り押さえようとしたところ、モンティアーノ容疑者は逆にこの店員に殴りかかり、ケガをさせた上に逃走。警察は強盗その他の容疑で捜査をはじめ、すぐに身元を割り出しました。

すると驚いたことに、モンティアーノ容疑者が同地区の警察署で行われる予定の警察官採用試験に申し込みをしていたことが判明。素知らぬそぶりをして警察が彼に電話連絡をしてみると、旅行中で予定していた試験に行くことは出来ないが、「後日再試することは可能か」と聞いてきたというのです。これまた素知らぬそぶりで捜査官がOKを出すと、モンティアーノ容疑者は嬉しそうに電話を切ったそう。

でも、再試当日にモンティアーノ容疑者は警察署に姿を現しませんでした。このままトンズラするのかと思いきや、今度は警察に電子メールで連絡を入れ、「今回も試験を受けなかったが、もう一度チャンスをもらえないか」と懇願してきたのです。警察はこれにも「問題なし」と返事をし、3回目のトライでやっと現れた容疑者。警察署で“その時”を待ち構えていた警察も、ここでようやく彼を逮捕することになりました。

ちなみにモンティアーノ容疑者は自分が指名手配されていることは全く知らなかったそう。逮捕された時も、

「え……、今日はじゃあ試験受けられないんですか?」

と警察官に質問し、「ダメだ」という返答に当惑した様子だったとか。それでも諦めきれない彼は、「今日がダメならまたいつか再出願できるか?」とさらに質問を重ねたと言いますから、図太いというか、何というか。なお、前科のある人は警察官になることができません。

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