チームの好調も経営陣はゴタゴタ、リバプール最高経営責任者辞任へ。

2009/02/28 15:16 Written by Narinari.com編集部

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2月25日に行われたサッカー欧州チャンピオンズリーグ(CL)のレアル・マドリード(スペイン)戦で、アウェーながらも1-0で手堅く勝利をもぎ取ったイングランド・プレミアリーグのリバプール。リーグ戦でもマンチェスター・ユナイテッドに次ぐ2位をキープするなど好調だが、その一方でラファエル・ベニテス監督の解任が報じられ、監督自らが否定するなど不穏な空気に包まれている。こうした中で、クラブは公式サイトで最高経営責任者(CEO)のリック・パリー氏が今季終了後に辞任すると発表した。

マンUやチェルシー、アーセナルに後塵を拝し、リーグ優勝から19年間遠ざかっているリバプール。しかし、2004年にバレンシア(スペイン)での手腕が評価されたベニテス監督が就任して以来、1年目の05年欧州CLを制覇し、07年の同大会でも準優勝を果たすなど、おもにカップ戦で強さを発揮している。クラブ生え抜きのイングランド代表MFスティーブン・ジェラード選手を中心に、FWフェルナンド・トーレス選手やMFシャビ・アロンソ選手ら同監督の祖国スペイン代表選手の加入などにより、攻守のバランスが安定した。

こうした中でのベニテス監督辞任騒動は、各クラブの監督辞任を予想する賭けの対象から同監督が外されるほどの混乱を来した。この背景には、同監督が今後のチーム強化方針などを巡ってパリーCEOと意見が対立し、クラブから提示された契約更新を拒否したと英メディアが報じたことにあるようだ。

これを受け、欧州CLレアル戦後のインタビューでベニテス監督が「辞任は考えていない」と否定したが、今週の英メディアのスポーツ記事はリバプールの後任監督の話題で持ちきりだった。

そして2月27日、またしても突然、クラブ公式サイトでパリーCEOの辞任が伝えられた。英紙サンは「パリー氏が辞任することで、ベニテス監督の契約延長に期待がふくらんだ」と報じている。レアル戦での戦術がメディアで絶賛されるなど、同監督はいまや引く手あまたの人気指揮官。リバプールとしても、この名将を手放したくないというのが本音のようだ。

今季リーグ戦序盤は首位を快走していたものの、現在はマンUに勝ち点7差をつけられての2位。タイトル獲得は困難な状況になっている。5年間かけてチームを作り上げたにもかかわらずリーグタイトルを取らないままクラブを去ることは、ベニテス監督にとっても不本意だろう。新契約は2013年までと予想されているが、今季も終盤の重要な時期に差し掛かっているだけに、早い段階で問題をクリアにしておきたいところ。同監督の続投でチームがこれまで以上に結束することを期待したい。

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