マラドーナ氏がメッシを絶賛、W杯後も代表監督の続投を希望。

2009/02/22 10:09 Written by Narinari.com編集部

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「神の手ゴール」「5人抜きドリブル」など数々のプレーでサッカーファンを魅了した、生ける伝説にして現アルゼンチン代表監督のディエゴ・マラドーナ氏。2月19日にはスペイン・マドリードで二女ジャンニーナさんが、アルゼンチン代表FWセルヒオ・アグエロ選手(アトレティコ・マドリード)との間にもうけた男児を出産し、自身も病院へ駆けつけるなど幸せに包まれているようだ。

そんなマラドーナ氏がアルゼンチン代表について語ったインタビューを、東京スポーツが2月19、20日の2日間にわたって掲載た。

昨年11月にマラドーナ氏が代表監督に就任した時、アルゼンチン国内では歓喜の声とともに否定的な声を上がった。サッカー選手としてはカリスマ的存在ではあるが、禁止薬物検出によって1994年ワールドカップ(W杯)米国大会の途中で追放処分を受けたり、コカイン使用により15カ月の出場停止処分を受けたりなど、プライベートを中心にスキャンダラスな話題が付きまとっていたからだ。

しかし、薬物依存を克服して代表監督に就任し、昨年11月のスコットランド、今年2月13日のフランスとの親善試合を快勝に導いたことから、そうした声も封じられつつある。

2-0で勝利したフランス戦について、「完璧な試合」と評したマラドーナ氏。常にボールをキープして試合を進めること、相手にボールを持たせないことを指示していたそうで、最後までこの指示に応えてくれた選手たちに賛辞を寄せた。

また、代表の中心選手であるFWリオネル・メッシ選手(バルセロナ)については、「彼のような特徴を持つ選手はほかにいない。100万人に1人の選手だ」(東京スポーツより)と絶賛。代表監督として、同選手に絶大な信頼を寄せていることがわかる。

メッシ選手は、マラドーナ氏の娘婿となったアグエロ選手と年が近く、世代別の代表でともにプレーしたことからも仲が良いことで知られている。海外サッカー専門誌「ワールドサッカーダイジェスト」の連載で、アグエロ選手がマラドーナ氏との電話でメッシ選手についてよく話すことをたびたび明かしているが、アグエロ選手がパイプ役となって良好な関係を築いている模様。この3者の意思疎通が図れていることも、現在の代表に良い作用をもたらしているのだろう。

マラドーナ氏はメッシ選手以外にも、代表の重要な選手として自身が主将に任命したMFハビエル・マスチェラーノ選手(リバプール)の名前を挙げた。クラブでも代表でもチームの軸として献身的なプレーをするこの選手を、マラドーナ氏はW杯に向けたキーマンとして見ているという。

また、2010年W杯南アフリカ大会後の自身については、欧州クラブの監督就任を否定。「私はずっと代表チームの監督でいたいからね」「今は代表が強くなることだけを考えている。だからほかのことは考えないようにしているのさ」(東京スポーツより)と語っている。就任間もないということもあってか、今は代表監督にやりがいを感じているようだ。

代表監督就任直前には、イタリアで活躍した当時の愛人との間にできた子供といわれる“ディエゴ・ジュニア”という人物が、マラドーナ氏の古巣ボカ・ジュニアーズのライバルクラブ、リーベルプレートに練習生として参加したと伝えられ、ちょっとした騒動を巻き起こした。しかし、そんな話題も吹き飛ばしてしまうほど現在のマラドーナ氏は順調だ。

W杯南アフリカ大会南米予選のベネズエラ戦が3月28日に迫ってきたが、アルゼンチンは残り8試合で首位パラグアイから勝ち点7差の3位にとどまっている。4位までが出場権獲得、5位は北中米・カリブ海地区とのプレーオフに回るが、1位での通過が当然の目標となるアルゼンチンにマラドーナ氏の意気込みがどこまで発揮されるのかは、10月に結果として表れることになる。

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