資産価値が下がっているのに税金は高いまま、反抗する男性が取った行動。

2009/02/20 17:17 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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米国では職種に関係なく、収入のある人なら必ず毎年確定申告をしなければいけない決まりになっています。その申告期限は翌年の4月。州と連邦政府、それぞれ別々に申告をしなければならず、それに必要な書類も何種類か必要です。実に面倒な作業なのですが、それに頭を悩ませなければならない季節が、またやって来ました。

さて、その確定申告のひとつに、個人が所有している車や不動産に対して課されるプロパティー税というものがあります。家などは変動する資産でもあるので、税務局がそのたびに価値を算出し、それに該当する税金を所有者が支払う仕組みです。

大不況の影響で、最近は不動産の価値も下がりまくっている米国。プロパティー税の支払額も下がるというのは、不幸中の幸いです。しかしこれにもいろいろ制約がありまして、自分が実際に住んでいる家以外に所有している建物を借家として貸し出している場合には、こうした税金額の見直しがありません。ということは、現在不動産価値が下がっている家であっても、価格が上昇している時に購入した場合は、その時の時価に該当した高い税金を納めなければならないのです。ちょっと不公平な気もしますね。

そしてインディアナ州に住むある男性は、この決まりは「ちょっとどころか、かなりの不公平」だと感じたようで、“反抗”を考えだしたのです。彼の所有する借家に課された4,000ドル(日本円にして約38万円)の税金をすべて小銭で、わざわざ税務署に運び込んで支払ったというのです。なんと大きな麻袋に11袋もあったそう。

「これ以外にプロテストする方法を思いつかなかったんだ」

という男性ですが、税務署側は小銭を最寄りの銀行まで運び込み、機械ですべて集計する作業をしなければならず、これを心よく思ったハズはありません。その小銭の重みは、すべてが男性の反抗心の塊だったわけですけど……。

ちなみに集計後、支払いを求められた税額より1ドル7セント足りないことが判り、そこに居合わせた男性がこれまた小銭で支払ったそうです。

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