15cmの木片が目にグサリ、それでも犯人を追跡した勇敢な警察官。

2009/01/26 16:47 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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何かに必死になっていると、体に異変が起きても気が付かないことがありますが、さすがにここまでとなるとちょっとビックリなお話です。英国はマンチェスターのジョン・ナッシュ氏は数か月前に職務に就いたばかりの新米警察官。ある日のパトロール中に、蛇行運転する車を発見。すぐさま追跡を始めました。

ところが警察だと気付いた運転手はそのままスピードを上げて逃げ出します。カーチェイスの末に、行き止まりへと追い詰めたのですが、今度は車から出て走り去ろうとする運転手を追いかけるハメに。

その日の天気は雨。足下の泥に滑ってしまったナッシュ氏は、頭から地面に転げ落ちてしまいます。

「その時、なんとなく頭を打った気がしたんだけど」

というナッシュ氏ですが、犯人を逃してはいけないと必死に後を追いかけ、最終的には見事に取り押さえたのでした。すると、手錠をかけられて抵抗するのをやめた犯人がひとこと、

「……おい、病院すぐ行った方がいいぞ……」

何のことかと不思議に思ったナッシュ氏、この時になって初めて自分の目に異変が起きていることを知ります。なんと彼の左目には長さ15センチの木片がグサッと刺さっていたのです。

急いで病院に運ばれたナッシュ氏の姿に、診断した医師もさぞかし驚愕したことでしょう。通常、頭部に異物が突き刺さったら、命の危機と言っても過言ではありません。それなのにナッシュ氏の意識はハッキリしているし、しかもこの状態で走り回っていたというのですから驚きです。

そして彼は奇跡的な強運を持ち合わせていました。残念ながら視力は失ったものの、眼球を失うことなく、脳に損傷も全くなかったそうです。

驚異的な回復力ですっかり元気になったナッシュ氏。今の希望は「すぐにでも仕事に戻ること」と語っています。

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