米国の家庭ではどんな料理を食べている? イメージとの違いは。

2008/12/17 18:22 Written by Narinari.com編集部

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一般的に「米国の食べ物」と聞かれて思い浮かべるイメージは、ステーキ、ハンバーガー、ピザ、ポテト……。日本で展開している米国系の外食チェーンや、映画、ドラマなどで築き上げられたイメージから、どうしても肉中心、高カロリー、ジャンクフードという印象が拭えないが、実際のところ、米国の一般家庭ではどのような料理を食べ、生活を営んでいるのだろうか。

ネットでこの手の話題を探してみると、「肉・ポテト・ピザのローテーション」「家庭の食卓はほとんどレトルト」「肉とサプリ」「朝はシリアル、昼はハンバーガー、夜はステーキ」と散々なイメージを見かけることが多い。米国の歴史的な成り立ちを考えると、日本ほど多様な食文化が形成されていないのは仕方がないこととは言え、ややステレオタイプすぎるきらいもある。

そこで、米国に十数年居住している当サイトのライター、ウォール真木に一般家庭で食べる「普通の家庭料理」を聞いてみた。話を聞いていくと、どうやら「肉中心、高カロリー、ジャンクフード」のイメージはあながち間違ってはいないものの、決してそれだけではなく、一般家庭ではちゃんとした料理も食べられているようだ。

米国の一般家庭でよく食べられる料理の例を挙げてもらったところ、パスタ、カセロール、肉(ステーキ)、ミートボール、魚のグリル、サラダなどの名前が挙がった。日本の家庭でもよく食べられているように、パスタは米国の一般家庭でもポピュラーな料理として食卓に並ぶ。カセロールはオーブンを使った煮込み料理のようなもの。もとは英国をはじめ、ヨーロッパでよく食べられている家庭料理だが、米国でも広く親しまれている料理だという。

ステーキはご想像のとおりのもの。シンプルに塩と胡椒の味付けで、肉そのものを「喰らう」ようなイメージが近い。ミートボールは日本のお弁当などに入っているようなものではなく、ハンバーグのように巨大なもの。ステーキもそうだが、基本的に米国の料理は一品一品の量がハンパなく大きいのは想像のとおりで、ミートボールもかなり大きいそうだ。魚はグリルにすることが多く、その際にはかなり味付けを濃くする。魚に対しては、米国人が生臭さや風味を嫌うからなのか、日本のように「薄味で素材の味を楽しむ」という発想はあまりないようだ(※これには流通の問題や、川魚が中心の地域も多いとの事情もありそうだ)。

また、米国の食べ物としてフレンチフライ(フライドポテト)をイメージする人も多いが、一般家庭では揚げ物をする機会は少ない。ポテトは付け合わせとしてよく食べるものの、冷凍のものをオーブンで焼いて食べるのが一般的だという。カセロールもそうだが、米国のキッチンには大型のオーブンが備え付けられていることが多いため、日本人が想像する以上にオーブンが活躍する機会が多いようだ。

日本の食事のように「主菜」「副菜」という考え方も、米国の一般家庭にはあまり存在していない。ライスやパンを添えることはあるものの、極端な話「肉と野菜」のプレートのみ、という食事もごくごく普通だという。

もちろん、これらの食事は一例で、居住地域や所得差によって食事のスタイルも異なってくるだろう。ジャンクフードや冷凍食品だけで済ませている一般家庭も多いかもしれない。ただ、こうした料理がしっかりと根付いていることもまた、米国の一般家庭の姿と言えそうだ。

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