ネットでは、疑問や悩みをユーザー同士で解決するナレッジコミュニティが花盛り。個人の力では調べきれない回答が寄せられることが多く、情報源の1つとして活用されている。また、珍問が寄せられることもしばしばで、質問自体が話題になることも少なくない。

こうした中、はてなのナレッジコミュニティサービス「人力検索はてな」で、ある高校生からの相談が話題を呼んでいる。6億3000万円もの遺産を相続したため、その運用方法を教えて欲しい……という、なんともうらやましい相談だ。

それによると、質問者は現在高校1年生。生まれたときから養母に育てられ、先日、実父が亡くなったことによって遺産を相続した。相続税などすべて支払ったうえで、手元に残っているのが6億3000万円だという。相続した時点での運用方法は「新生の年利1.2％程度1年定期3億円、三菱東京UFJの年利1％程度1年定期2億円、みずほのMMF1億円、安定株3000万円」だったそうで、「3億円（年間400万円×75年の生活費）は、元本割れしないように運用」するための知恵を募った。

これに対し、回答者たちは「うらやまし過ぎて回答する気にもなれん」などとしながらも、「6億あったら年間400万どころか、その10倍以上稼げる投資ができる」「このままでも良いと思いますが、これ以上の運用を考えるのであれば、まずは運用のスペシャリストを雇う感じで運用するのが良い」「円、米ドル、ユーロの3通貨に資産を分けて保有」といったアドバイスを提供している。

また、現在の状況が「既に5億円を1％定期で運用できている訳で、年間500万円（税引前）の収入がある訳なので、年間の生活費でそれ以上使わなければ元本は一生減らない」ことから、大学生までは勉強を最優先にし、「当面はこのままにしておき、自分で知識をつけて運用することが懸命」とする意見が多いようだ。「金持ってるってわかるとそんなヤツラも寄ってくるから気をつけないと」と注意も促している。

当然ながら、いわゆる「ネタ」質問ではないかという指摘もあるが、質問者が回答に対して丁寧に返答しているためか、話題性のある質問にしてはこうした批判はそれほど多くない。逆に、「匿名に近いとはいえ（ネットで）資産状況をあまり他言しないほうがいいと思う」「騙されないようにね」「金の奴隷にだけはなるなよ」「これから長い長い人生があるのですから、自分の将来の様々なことを予測しながら慎重に慎重を期して頑張ってください」など、好意的なコメントが目立っている。