「担当が映画化を『面倒だから』断った」人気マンガ家の暴露が話題。

2008/12/01 11:07 Written by Narinari.com編集部

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「担当が映画化を『面倒だから』断った」。「快感フレーズ」をはじめ、少女マンガの人気作を世に送り出している新條まゆの発言が話題を呼んでいる。新條まゆは以前も、小学館を批判するエントリーをブログで公開しているが、新たなエピソードが明かされたことで、あまり公になることのないマンガ家と出版社の関係性がまたひとつ明らかになった格好だ。

11月29日付のブログのエントリー「驚きのニュース」は、1999年にアニメ化された「快感フレーズ」が、CSのアニメ専門チャンネル「AT-X」で放送されることに触れるところから始まる。新條まゆは「AT-X」で放送されることを知らず、「AT-X」の公式サイトを見て初めて知ったという。そのため、原作者に事前に打診がないことについて「どうなってるんだ…原作者が知らないってありなんでしょうか?」と疑問を感じたようだ。

そして話題は、新條まゆがまだ小学館と仕事をしていた2年前の話に。当時の担当から「快感フレーズの映画化の話が来たんだけど、めんどくさいから断わっといたから」と事後報告され、唖然とした出来事があったそうだ。「AT-X」の件と2年前の映画の件、どちらも作者の知らないところで完結してしまっていることに「とりあえず、原作者を無視して、番組を売るのはやめて欲しいなぁ」と嘆いている。

ネットでは、マンガ家と出版社の一般的な契約からすると、出版社が原作をもとに新たな著作物(映画やアニメなど)を制作・売買することは法的に問題がない、との指摘を踏まえた上で、「原作者の感情を考えれば、連絡するのが筋なのでは」「原作者を大事に思っているなら、一声かけても良いものを」と、感情的、道義的な部分で小学館が新條まゆをないがしろにしすぎではないか、との声が目立つ。特に新條まゆがブログにつづっている「(映画化を)めんどくさいから断った」という表現が事実だとすれば、小学館がマンガ家をどのように見ているのかを端的に表していると言えそうだ。

マンガ家と小学館の間で起きたトラブルや批判は、ほかの出版社に比べて話題になることが多く、最近では小学館が「金色のガッシュ!!」(作者:雷句誠)の原稿を紛失して裁判に発展したのは記憶に新しいところだ。また、この問題が明らかになったあと、「週刊少年サンデー」に連載していた「ワイルドライフ」の作者・藤崎聖人がブログで「5年間ワイルドライフを描いてきてぶっちゃけ心の底から“よかった”と思ったことなど ひとっつもないくらい、忘れたいくらい いい思い出のない作品」とつづり話題となった。そして、新條まゆも作風をめぐって小学館とトラブルになり、脅されたとブログで告白している。

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