城島がレッドソックスの正捕手候補に、松坂とのバッテリー誕生か。

2008/11/27 22:15 Written by コジマ

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米大リーグで3年目を迎えた今季、深刻な打撃不振や投手陣とのコミュニケーションに苦しんだシアトル・マリナーズの城島健司捕手。若手のジェフ・クレメント捕手に正捕手の座を奪われ、指名打者での起用が目立ったばかりか一塁手へのコンバート案まで浮上した。そのため打席数がこれまでより100以上減少したが、打率はメジャー移籍以来最低の.227。今年4月に2011年までの3年2400万ドル(約22億8600万円)の契約を結んだ球団にも、ファンやメディアからの容赦ない批判が寄せられている。

こうしてチーム内で微妙な立場にある城島選手が、来季は松坂大輔投手とバッテリーを組む可能性が出てきた。松坂投手が所属するボストン・レッドソックスでは主将のジェーソン・バリテック捕手がフリーエージェント(FA)権を獲得しており、再契約しないならば正捕手を探さなければならない。地元紙ボストン・ヘラルドはバリテック選手の後継者候補を列挙し、その1人として城島選手の名前を挙げた。

バリテック選手は今季、打率.220と打撃では低調だったものの、好リードでジョン・レスター投手のノーヒット・ノーランを引き出した。ノーヒッターの捕手を務めたのは史上最多の4回目で、主将であるだけでなくパフォーマンスでもレッドソックスになくてはならない存在だ。

レッドソックスにとってバリテック選手の残留が第1プランだが、やり手代理人スコット・ボラス氏がついていることから再契約の難航が予想される。また、捕手出身であるロサンゼルス・エンゼルスのマイク・ソーシア監督がバリテック選手を高く評価するなど、興味を示す球団は少なくないようだ。こうした状況から球団側は、結果が出る前に「プランB」に取り掛かっているという。

城島選手はジェフ・クレメント選手とともにこの「プランB」の候補として挙げられているが、ボストン・ヘラルド紙の扱いはそれほど大きくない。同紙が注目しているのは、テキサス・レンジャーズがジャロッド・サルタラマッキア、ジェラルド・レアード、テイラー・ティーガーデンの3捕手を抱えている点や、興味を示しているエンゼルスにジェフ・マシス、マイク・ナポリ両捕手がいる点。5選手のいずれかとバリテック選手のトレードを有力視しているようだ。

このほか、ブライアン・シュナイダー捕手(ニューヨーク・メッツ)、ミゲル・モンテロ捕手(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)、ジョン・バック捕手(ワシントン・ロイヤルズ)、ラモン・ヘルナンデス捕手(ボルティモア・オリオールズ)、ベンジー・モリーナ捕手(サンフランシスコ・ジャイアンツ)、ビクター・マルチネス捕手、ケリー・ショパック捕手(ともにクリーブランド・インディアンス)、ヘスス・フローレス捕手(ワシントン・ナショナルズ)、ヨービット・トレアルバ捕手(コロラド・ロッキーズ)を候補に挙げている。

ただ、松坂投手と岡島秀樹投手に田沢純一投手(新日本石油ENEOS)が加わり、レッドソックス投手陣は日本人投手が3人となる。今季苦しんだ投手とのコミュニケーションに悩まされることが多少なりとも軽減されるため、本人にとってもレッドソックスにとっても城島選手の加入はプラスに働きそうだ。

しかし、レッドソックスファンによるブログ「OVER THE MONSTER」ではジェフ・クレメント選手が有力候補となっているものの、城島選手の名前は挙げられていない。同ブログの「来季の正捕手は誰か」という投票では、レンジャーズのジャロッド・サルタラマッキア選手が31票、テイラー・ティーガーデン選手が25票を得ており、バリテック選手の19票を上回っている。

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