「俺たちは『缶詰めイワシ』じゃない」満員電車に対する抵抗運動。

2008/11/24 21:25 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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「すし詰め状態の電車」といえば、日本(特に大都市)の専売特許な光景かと思いきや、海外でも同じように満員電車に悩まされる通勤者たちがいるようです。

1948年に国有化された英国の鉄道は、1990年代にセクター化、民営化(総括して「ナショナル・レール」と呼ばれる)されました。その民営化でサービスが向上したことに加え、車の交通量増加による道路渋滞なども手伝い、近年ナショナル・レールの利用客は増加の一途をたどっています。

ところが利用客が増えれば、当然のことながら車内は満員状態に。この状態を英国人は「缶詰めの中にギュウギュウに詰め込まれたオイル・サーディン(イワシ)のようだ」と表現しているそう。日本で言うところの「すし詰め」にあたる表現です。

そして、この通勤の苦痛に耐えかねた乗客たちから、鉄道会社に苦情を申し入れようではないか! という運動が立ち上がりました。そしてコレがまた、いかにも英国人が好きそうな、ブラックでちょっぴり反逆的な方法なのです。

この運動の名は「TrainSardine」(電車の中のイワシ)。混雑を把握しているにも関わらず、ダイヤ改正や列車の運行本数の増加など、何の対応もしようとしない鉄道会社の上役にオイル・サーディンを大量に送りつけ、その「魚臭さ」で乗客たちの苦労を思い知らせようという作戦です。


「TrainSardine」では特に乗客の密集度が高い、イースト・ミッドランド線、リバプール−ノールウィッチ線の利用者に広く協力を求めています。果たしてこの“サーディンの反逆”は、列車内の満員状態の緩和に効果があるのでしょうか?

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