「十大ニュース」や「今年の漢字」とともに、その年の世相を反映する総括行事としてすっかり定着している自由国民社の「ユーキャン新語・流行語大賞」。ネットの普及によって言葉の消費スピードも速くなり、年々「流行語」の定義が曖昧になっているとの指摘もあるものの、今年を象徴する人物や世相、事件をまとめて振り返るには最適なイベントだ。
そんな「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補60語が、11月10日に発表された。25回目となる今年は、政治関係では「ねじれ国会」「霞ヶ関埋蔵金」「ガソリン国会」などの永田町界隈の言葉、「ローゼン麻生」や「あなたとは違うんです」といった首相絡みの言葉が並ぶ。昨年は柳澤伯夫厚労相(当時)の「産む機械」や故松岡利勝農水相(同)の「ナントカ還元水」、久間章生防衛相(同)の「しょうがない」といった閣僚の失言が候補に挙がっていたが、今年は失言モノは抑えられているようだ。
オリンピックイヤーだったこともあり、スポーツ関係では金メダルを掴んだソフトボール上野由岐子投手の熱投を指す「上野の413球」、同じくソフトボールのテレビ中継で解説をしていた宇津木妙子前監督の「よし、よし、よーし!」、さらに上野投手の地元・福岡のファンから飛び出した「神様 仏様 上野様」と、ソフトボールにまつわる言葉を中心に、競泳の北島康介の「何も言えねー」、巨人の奇跡の逆転劇「メーク・レジェンド」などがエントリーしている。
芸能関係では、織田裕二のモノマネでブレイクした山本高広の「キターー!!」、映画も主題歌も大ヒットした「ポ〜ニョ、ポニョポニョ、さかなの子〜♪」、日本テレビ系のバラエティ番組から飛び出した「オネエマン(ズ)」、松浦亜弥のエア芸でブレイクしたはるな愛の「言うよね?」、テレビの世界を席巻した「おバカキャラ」、小説のブレイクを経てドラマ・映画化もされた「ホームレス中学生/解散!」、今年はテレビに出ずっぱりだった「世界のナベアツ」、木下優樹菜が盛んに使う渋谷系ワード「チョリ〜ッス」、エド・はるみの決め言葉「グ〜!」などなど。
ほかにも「朝バナナ」「せんとくん/まんとくん」「くいだおれ太郎」「ささやき女将(つぶやき女将)」など、言葉を見ただけでその時々の事柄が思い起こされるものばかり。この中からどの言葉がトップテン、そして大賞に選ばれるのか、12月1日の発表に注目だ。
☆2008 ユーキャン新語・流行語大賞 候補語
ねじれ国会 糖質ゼロ サブプライム ミシュラン オワンクラゲ キターー!! アゲ嬢/あげあげ 姫電 せんとくん/まんとくん グ〜! アキバ系 ローゼン麻生 ポ〜ニョ、ポニョポニョ、さかなの子〜♪ メーク・レジェンド 千年紀(源氏物語千年紀) おなごの道は一本道にございます。 オネエマン(ズ) 言うよね? 霞ヶ関埋蔵金 朝バナナ 蟹工/蟹工船 エア芸 婚活 カレセン くいだおれ太郎 おバカキャラ 世界のナベアツ ホームレス中学生/解散! 私もあなたの作品の一つです これでいいのだ キモティー 屁の突っ張りでもないですから アラフォー 居酒屋タクシー 一斉休漁 ゲリラ豪雨 汚染米/事故米 名ばかり管理職 チョリ〜ッス 後期高齢者 サイバンインコ ゆるキャラ 再発防止検討委員会 毒入りギョーザ チェンジ(CHANGE) あなたとは違うんです メタミドホス ロスジェネ(宣言) ゆとり世代/脱ゆとり教育 ねんきん特別便 燃料サーチャージ フィルタリング 上野の413球 よし、よし、よーし! 神様 仏様 上野様 ささやき女将(つぶやき女将) ガソリン国会 暫定税率 フリーチベット 何も言えねー
☆2007年のユーキャン新語・流行語大賞
◇年間大賞
「(宮崎を)どげんかせんといかん」東国原英夫(宮崎県知事)
「ハニカミ王子」石川遼(ゴルフ選手)
◇トップテン(※選ばれたのは全部で8語)
「(消えた)年金」舛添要一(厚生労働大臣)
「そんなの関係ねぇ」小島よしお
「どんだけぇ〜」IKKO
「鈍感力」渡辺淳一(作家)
「食品偽装」
「ネットカフェ難民」川崎昌平(「ネットカフェ難民」著者)
「大食い」ギャル曽根
「猛暑日」瀧沢寧和(熊谷市直実商店会会長)