書くたびに芯回るシャープペンシルが異例のヒット、半年で100万本超。

2008/11/10 11:47 Written by モノメトロ編集部

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パソコン全盛時代だが、メモやノートをとる機会は失われておらず、筆記具は現在も日々の生活で必須のアイテム。その中でもシャープペンシルは、特に学生にとって重要な存在ではないだろうか。シャープペンシルはこれまでさまざまな進化を遂げ、ヒット商品も少なくないが、3月に発売された三菱鉛筆の「クルトガ」(税込み472円)が半年で100万本超を販売する異例のヒットを飛ばしている。書くたびに芯が回転する機能を内蔵しており、中高生を中心に人気を集めているという。

シャープペンシルは、1970年代後半の普及当初こそ禁止する学校が多かったが、芯を削る必要のない利便性などが支持され、現在は完全に市民権を得ている(小学校では現在でも使用を禁止しているところあり)。

こうした人気を受けて、これまでに振るだけで芯が出てくる機能や残芯を短くしたもの、人間工学に基づいた設計で握りやすく疲れにくくしたもの、書きながら芯が出てくるものなどが開発されてきたが、「クルトガ」は芯先に初めて注目。書き続けていると芯先の一方のみが減っていく悩みを解消すべく、筆圧を利用して芯が回る機能を搭載した。シャープペンシルの内部に3つのギアを組み込んでおり、一画書くたびに芯に連結した中ギアが上下運動して芯が約9度回転、40画で1周する。

これにより、書き続けていると線が太くなって細かい字がつぶれてしまうことがなく、一方のみが削れることによって芯先が紙に引っかかり折れやすいという問題点も解消。さらに、芯先が崩れにくいため芯の粉が出にくいという利点も生み出している。

同社は5年をかけて商品化した「クルトガ」の初年度販売目標を80万本に掲げていたが、半年で100万本は2倍以上の成績だ。今後は同社製品で人気の、握り心地がよいゲルグリップ「アルファゲル」が搭載されたタイプの登場が期待される。

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